『ピクセル』ドンキーコングは当初登場しない予定だった ― 監督が熱望して登場、撮影現場にリアルサイズのステージを建設

2015年公開の映画『ピクセル』は、パックマンやQバート、ギャラガなどレトロなアーケードゲームのキャラクターが多数登場する作品だ。エイリアンがおなじみのキャラクターを兵器として送り込んでくる、というユニークな設定は劇場公開当時から多くの映画ファン、ゲームファンの注目を集めた。

なかでも予告編の時点で、ゲームに詳しくない観客をも驚かせたのはドンキーコングが本作に“出演”していることだろう。誰しも一度は観たことがあるだろうステージのビジュアル、転がるタル、そしてハンマーと“おなじみの音楽”。もちろん映画の見せ場で堂々の登場を果たすわけだが、なんと当初は『ピクセル』にドンキーコングを登場させる予定はなかったという……。

幻の「ドンキーコングが登場しない」脚本

『ピクセル』を手がけたクリス・コロンバス監督は、米WIRED誌の取材で『ピクセル』の初期脚本をこう振り返っている。

「脚本に『センチピード』や『パックマン』のシークエンスがあったのでワクワクしましたね。でも初稿にはドンキーコングがいなかったんですよ。」

数々のアーケードゲームを扱っておきながらドンキーコングを出さないとはどういうことか……そう思う向きもあるだろうが、どうやら監督も同じ気持ちだったようだ。脚本を読んだ監督は、本作にドンキーコングを登場させたいと熱望したのだという。しかしその当時、任天堂はドンキーコングを登場させる許可を出していなかった

「何ヶ月も経った後、ドンキーコングを扱うことが任天堂の会議で認められました。敬意を払って、正しいゲームプレイを描く、ということでね。ドンキーコングはとても大切な存在ですし、映画に登場させられたのは“決めの一手”でしたよ。」

ピクセル

c 2015 Columbia Pictures Industries, Inc. , LSC Film Corporation and China Film Co., Ltd. All Rights Reserved.

おそらくドンキーコングが登場していなければ、物語終盤の展開は完成した映画とは大きく異なっていただろう。しかも監督自身が熱望しただけあって、その登場シーンの撮影には非常に力が入っていたようだ。
CinemaBlendのインタビューによると、なんと撮影現場にはリアルサイズの『ドンキーコング』のステージが建てられたという。つまり最初からCGでステージを描くのではなく、できるだけ実写で撮影してからCG合成を施すという方法が採られたのだ。

「今や、CGは演出の道具箱としてなんでもできるんですよ。だから『ドンキーコング』のシークエンスはまるごとCGにしようかとも考えました。でもあのセットを作って、装置を付けた俳優が実際にジャンプして、全部を演じたら最高だなと思ったんです。後からCGを加えようって。」

したがって『ドンキーコング』のシーンを撮るため、出演者たちは実際に造られたステージのセットを必死で走り回り、転がってくるタルを避け、ハンマーを振り回すことになったという。ウィル・クーパー役のケヴィン・ジェームズは撮影中に「すねを強打した」と語り、ヴァイオレット・ヴァン・パッテン役のミシェル・モナハンは「すごく楽しかったですよ。とんでもないセットでした」と話している……。キャスト・スタッフが総力で挑んだドンキーコングとの対決、ぜひともお見逃しのないように!

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発売・販売元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

c 2015 Columbia Pictures Industries, Inc. , LSC Film Corporation and China Film Co., Ltd. All Rights Reserved.

 

Sources:?https://www.wired.com/2015/07/pixels-chris-columbus-interview/
http://www.cinemablend.com/new/Why-Pixels-Actually-Built-Life-Sized-Donkey-Kong-Set-72787.html

About the author

稲垣 貴俊(Takatoshi Inagaki)。THE RIVER編集部。わかりやすいことはそのままに、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすくしてお伝えできればと思っております。

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