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【レビュー】PS4『プレデター ハンティング グラウンズ』発売 ─ 人間対プレデター、異なる戦術を駆使して生き延びろ

プレデター Predator: Hunting Grounds
© Sony Interactive Entertainment LLC. Developed by IllFonic, LLC. PREDATOR TM & © TWENTIETH CENTURY FOX FILM CORPORATION. ALL RIGHTS RESERVED.

プレデターが人間を狩り尽くすのか、それとも人間がプレデターから生き延びるのか。映画『プレデター』シリーズの世界観を題材にしたゲーム『Predator: Hunting Grounds』(PS4®用ソフトウェア)が、2020年4月24日に発売された。

『Predator: Hunting Grounds』は地球外生命体「プレデター」と特殊部隊「ファイアチーム」に分かれて、1対4で戦闘を繰り広げていく、オンライン非対称型マルチプレイアクションゲーム。THE RIVERでは、この世界中が注目するゲームを早速プレイ。そのレビューをお届けしたい。

狩るか、狩られるかの戦場へ

プレデター側1人に対して、4人編成のファイアチームで対戦するコンセプト。どちら側をプレイするかは自身で選べる。ファイアチーム側はジャングルの奥地に舞い降りて、任務遂行のかたわらでプレデターと遭遇、生き残りをかけた決死の戦いを繰り広げていく。勝利条件は、制限時間内に敵対勢力のゲリラ兵士(CPU)を排除しながら、特定のエリアまで急行して環境捜査や敵陣地を壊滅するなど、ランダムに与えられた複数の任務を完遂した上、原作のようにヘリで戦場から脱出すること。もしくは、容赦なく襲い掛かるプレデターを返り討ちにすることだ。

任務遂行中の邪魔となるゲリラ兵士のによる攻撃は決してそこまで強くはなく、耐久性も低いため「FPS」ゲーム初心者でも困難を来たすことはないだろう。任務自体に関しても、指示通りに従えばそう難しくはない。とはいえ、問題となるのは、いつどこから現れるのか分からない最強の地球外生命体だ。プレデターは、ファイヤーチームよりも圧倒的な体力を身に付けており、人間側を一瞬にして撃沈させるほどの戦闘能力を誇っている。「1対1」となった日には、仲間のために犠牲となるか、必死に逃げる他ない。つまり、プレデターを倒すには、チーム全員が一致団結して戦略を練る必要がある。「ドスン、ドスン…」と時折フィールド内を駆け巡らせるプレデターの足音や鳴き声に耳をすませながら、相手を上手く誘き寄せて集中砲火を浴びさせるのが良いだろう。もしくは任務遂行を後に回して一旦、退避するか。

Predator: Hunting Grounds

ちなみに、プレデターが人間の体温を感知できる「サーマルビジョン」から逃れる手段として、原作のように泥を体に塗ることが出来る。プレデターとタイマンを張ったアーノルド・シュワルツェネッガー演じるダッチ少佐を疑似体験することが出来るというわけだ。

とはいえ、プレデターにばかり気を取られていては、時間制限で負けてしまう。あくまでも任務完遂することが、目的であることを忘れてはならない。また、プレデターやゲリラ兵士が現れたからといって、無闇やたらと銃を撃ち放ち続けると当然、弾切れが発生してしまう。その結果、敵による容赦ない銃撃を大量に受けてしまうことに。もちろん、フィールド内で回復アイテムや弾薬を補充することも可能だが、決して無限に湧くものではないため、慎重に扱う必要があることも覚えておきたい。

ヘリの到着を待つ任務の最終局面では、大量のゲリラ兵士が押し寄せる。当然、プレデターもその場所を把握しているため、容赦なく襲いかかって来るのだ。この場面では、ヘリが脱出ロープを下ろすまで、何とか生き延びることに集中する以外のことはないのだが、それでも同時にプレデターとゲリラ兵士を相手にしないといけないという、まさしく手に汗握るクライマックスだ。

Predator: Hunting Grounds

プレイヤーはアサルトライフルやピストルをはじめ、手榴弾やナイフなど多彩な武器を好みに合わせて装備することが可能。対戦やフィールド内で入手可能なアイテムを入手していくに連れて、キャラクターのレベルが上がり、様々な武器や装備、キャラクタースキンをアンロックすることが出来るほか、自由にカスタムして戦いに臨めるようになっていく。また、自分のプレイスタイルや役割に応じて、装備を組み立てられるほか、ガチャ要素もあるため実にやりがいのあるシステムだ。

一方、プレデター側は、ジャングルに生い茂る木々の間を飛び回り、多種多様なアーマーや武器、技を活用しながらファイヤーチームを一人残らず狩り尽くすことで勝利となる。目的は実にシンプルだ。近距離相手には鋭い爪で相手を躊躇なく切り刻む「リスト・ブレイド」、遠距離向けに対しては、一瞬にして相手を瀕死に追い込める「プラズマキャノン」。いずれも迫力満点なアクションであり、倒されて血だらけとなった相手の姿は実にリアルでグロテスクだ。

また、プレデターは「光学迷彩」で透明になることもできる。プレデターの持つアビリティの中でも群を抜いて便利かつ強い。任務やゲリラ兵士に気を取られているファイヤーチームに忍び寄って、一気に相手を蹴散らすことが出来るほか、ヒット・エンド・ラン方式で一人を倒した後、一旦退避するといった戦略を取ることも可能だ。最終手段として、誇りを保ちながら自爆することも可能であり、それに伴う爆発は広範囲の相手を巻き込むことができる。やはり、最強地球外生命体ともあって、死ぬ時でさえ抜かりが無い

Predator: Hunting Grounds

とにかく、プレデターはファイヤーチームと比べて尋常ではないほどの戦闘能力を誇るため、恐れずに攻めていくのが基本。ただし、形振り構わず敵陣に乗り込めば、返り討ちさせられることもあるため、戦略を練りながら相手の隙を見計りたいところだ。「暗殺」という感覚で、一人ひとり順番に倒していくといった方法が地味ではあるものの、戦略として最も相応しいだろう。もしくは、ファイヤーチームが装備的にも状況的にも圧倒的に不利となる最終局面まで身を潜めて、相手を油断させながら一気に全滅に追い込んだり、木の上から様子を伺いながら奇襲・圧力をかけて時間制限に持ち込んだりなど、戦略は無限にある。

操作性に関しては、ファイヤーチーム側よりも圧倒的に難易度が高いといえる。とはいえ、本作は『プレデター』を題材にしたゲーム。誰もがプレデターを使いたいことだろう。そんなプレイヤーに向けて、ストーリーに順じながら手取り足取り丁寧に解説してくれるチュートリアルが搭載されている。本番に挑む前には、必ずチュートリアルからスタートするのが望ましいだろう。プレデターの操作を習熟してから、ファイヤーチームを圧倒していこう。

Predator: Hunting Grounds

プレデター側およびファイヤーチーム側共に、対戦に負けたとしても、その時間と努力は無駄にはならない。経験値やフィールド内で入手したアイテムなどはそのまま反映されるため、とにかく経験を積みたいところ。そして、対戦を積み重ねていくことによって、ファイヤーチーム同様にプレデターも多種多様な武器や装備が入手できる。マスクや体の模様なども変更できるため、好みのプレデターにカスタマイズできるといった、やりこみ要素も本作の魅力だ。他のプレイヤーとは一味違うプレデターにしてみよう。

最後に気になる点としては、プレデターとファイヤーチームの「パワーバランス」だ。ファイヤーチーム側は人数が多いだけでなく、回復アイテムや仲間による救済処置などが多数用意されている。一方、プレデターは常に孤独。もちろん、それ故に並外れた戦闘能力やアビリティが兼ね備えられているのだが、それでも相手を全滅させるのは難しく、自爆を選択するほかない状況に直面することが多かった。とはいえ、やり込んでいけば操作にも慣れるだろうし、装備の強化で変わる可能性も大いにあり得る。また、今後のアップデートでも調整されると期待したい。

多彩な武器を駆使してプレデターに挑むのもよし、容赦なくファイヤーチームを全滅させるのも良いだろう。映画さながらの緊張感あふれる戦場へいざ出陣だ……。

 

Writer

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Minami

THE RIVER編集部。「思わず誰かに話して足を運びたくなるような」「映像を見ているかのように読者が想像できるような」を基準に記事を執筆しています。映画のことばかり考えている“映画人間”です。どうぞ、宜しくお願い致します。

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