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PS5版『スパイダーマン』はマイルス・モラレスの成長物語を「終わらせる」 ─ コンパクトながら心を揺さぶる作品に

PS5 スパイダーマン マイルス・モラレス
https://www.youtube.com/watch?v=_UO5SOL7ym0

PS4ソフト『Marvel’s Spider-Man』に続く、PS5ソフト『Marvel’s Spider-Man: Miles Morales』は、主人公マイルス・モラレスの成長譚を完結させる物語になるという。米Entertainment Weeklyにて、開発元であるInsomniac Gamesの製作スタッフが語った。

本作については第一報直後、『Marvel’s Spider-Man』の強化版・拡張版であると報じられたことも話題を呼んだ。しかし、Insomniac側は「単独のゲームであり、スパイダーマン・ユニバースに欠かせない新たな冒険」だと報道を否定している。今度の舞台は前作から1年後の冬、クリスマス直前のニューヨーク。エネルギー会社と犯罪組織の抗争が発生し、マイルスの住むマンハッタン北部のハーレム地区が戦いの中心となるのである。

本作について、クリエイティブ・ディレクターのブライアン・ホートン氏は「前作で始まったマイルス・モラレスの完全なる物語です」と語っている。「我々のゲームにおける、このヒーローの成長期を終わらせます。物語は完結です」。ヒーローの物語が終わると聞けば、ちょっと不安な気持ちになる方もいるかもしれない。しかしポイントは、あくまでもマイルスという若きヒーローの“成長”が終わるというところだ。

既報によれば、本作のボリュームは前作よりも小さめ。『アンチャーテッド』シリーズの追加エピソード、『アンチャーテッド 古代神の秘宝』に近い位置づけとも伝えられている。ホートン氏によると、開発チームはマイルスの物語を検討するなかで「非常に心を揺さぶる物語を、もう少しコンパクトに描くことができると考えた」とのこと。「前作の体験にもふさわしく、このキャラクターを正しく扱う物語になります」。

ちなみにマイルスは、ピーター・パーカーとは異なる「独自のスパイダーマン」として描かれる。電撃や透明化といった能力だけでなく、移動のしかたやゲーム上のアニメーションも異なる趣なのだ。その違いは、ピーターとマイルスという人物の違いを表すものでもあるとのこと。ホートン氏は、マイルスがある意味で、ピーター以上に「家族由来の」存在なのだと語っている。「彼には友人がいて、自分の世界を打ち明けられる。人間としての世界も、スパイダーマンとしての世界も。ちょっとアプローチのしかたが違うんですよね」

ところで、前作『Marvel’s Spider-Man』はヒーローゲーム史上最大のヒット作になったが、前作の開発中、Insomniacのメンバーは続編を作れるとは思っていなかったそう。それにもかかわらず、マイルスがスパイダーマンの能力を手にしたことを前作で示したのは、「もし続編が実現した時のために準備をしておきたい」との意向があったから。同社クリエイティブ・ディレクターのブライアン・インティハー氏によれば、「彼はスパイダーマンなんですよ、彼のゲームを作れないでしょうか、という説得になればと思って」、かなり早い段階で決められていたものだったという。

プレイステーション5専用ソフト『Marvel’s Spider-Man Miles Morales(原題)』は2020年発売予定。

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Source: Entertainment Weekly

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。