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新たな短編動画配信サービス「Quibi」とは何か ─ スマホだけで楽しめる作品、若いユーザー想定

https://quibi.com/

アメリカで新たにスタートした動画配信サービスQuibi(クイビ)」が注目を集めている。NetflixやDisney+、Amazonといった巨人が闊歩するこの分野で、Quibiは「短編作品専門」の小回りを利かせるつもりだ。ゴリアテを倒すダビデと成り得るか。

Quibiは“Quick Bite”、つまり「軽食」を意味している。新型コロナウイルスの影響でローンチの延期も検討されたが、予定通り2020年4月6日からサービスを開始。初週で170万のアプリダウンロードを獲得したと報じられた。現在は90日間の無料トライアル期間中で、終了後は広告有りで月額4.99ドル、広告無しで7.99ドルの価格設定となる。

提供されるコンテンツは4〜10分程度の「短編作品のみ」で、スマホでしか視聴できないという特性が売りだ。例えば電車を待つ間など、ちょっとしたスキマ時間なら、Netflixなどで2時間の映画や1時間のドラマを観始めるより、もっと気軽に楽しむ事ができるだろう。もっとも現在は新型コロナウイルスの影響で人々の外出も制限されているから、その真価が発揮されるのはこれからとなりそうだ。90日間の無料トライアル期間中に、コロナ禍が終息するかどうか……。

短編と言えど、コンテンツは一流の品質。巨匠スティーブン・スピルバーグが手掛けるシリーズや(しかもこの作品は真夜中にしか観られないという仕掛け付き)、サム・ライミ監督のホラーシリーズ、ほかオリジナルドラマにはリアム・ヘムズワース、クリストフ・ヴァルツ、ソフィー・ターナーなどが出演する作品がラインナップ。ウィル・スミスがホスト役のスタンダップコメディ・シリーズや、チャンス・ザ・ラッパーが仕掛け人のリアリティー番組なども豊富に取り揃える。他にも、ギレルモ・デル・トロやリドリー・スコットら数々の一流クリエイターが続々と企画に加わっている。

創立者は、ディズニー映画部門の責任者を務め、ディズニー・アニメーションに第二次黄金時代をもたらしたジェフリー・カッツェンバーグ。CEOのメグ・ホイットマンは、かつてディズニーでコンシューマー・プロダクツのマーケティングの長を務め、ディズニーストアの日本進出を指揮し、その後ネットオークション大手eBayのCEOも務めた人物だ。既にディズニー、ソニー・ピクチャーズ、NBCユニバーサル、ワーナー・メディアや中国のアリババなどから10億ドルの資金を調達している。

YouTubeなどで短い動画コンテンツに慣れたデジタル世代、つまり若者向けに割り切った方針であることは明らかだ。業界メディアDeadlineは、ダウンロード数の出足をDisney+の実績と比較している一方、米メディアのひとつが「モバイルエンターテイメントのゲームチェンジャーとなるか」と書くあたり、Quibiの競合は従来の映像配信サービスよりも、むしろYouTubeやTikTokといった分野なのかもしれない。5Gの普及も追い風に成り得るだろう。

Source:Deadline

Writer

中谷 直登
中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER編集長。ライター、メディアの運営や映画などのプロモーション企画を行っています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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