楽天、ジェームズ・ガン最新作と『トリプルX』シリーズ最新作に出資 ─ 三木谷社長「インターナショナル映画をもっと日本へ」

日本のIT企業である楽天が、米国を拠点とする映画会社のThe H Collective作品『ブライトバーン(原題:Brightburn)』と、『トリプルX』シリーズ第4弾(原題:xXx 4)への出資を行った。2社は、合わせて劇場配給を手がけるベンチャーを日本で立ち上げるという。米DeadlineやVarietyなど業界誌が報じた。(5月15日19時追記:楽天は作品の配給権は持たない。)
The H Collective社は、2017年に設立された新しい映画会社。『ブライトバーン』は、マーベル映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズで知られるジェームズ・ガン監督が製作を務めるアンチスーパーヒーロー・ホラームービーで、米国では2019年5月24日にソニー・ピクチャーズ配給による公開が決定している。監督はデイヴィット・ヤロベスキーで、主演にエリザベス・バンクスを迎える。The H Collecitve社にとって初のグローバル作品となる。
『xXx 4』は、ヴィン・ディーゼル主演の人気アクションシリーズで、『トリプルX』の邦題で知られる。ディーゼルも続投し、台湾出身のジェイ・チョウほか、音楽監督にはX JAPANのYOSHIKIが起用されている。
具体的な出資金額は不明。The H Collective社CEOのニック・クロウリーは、以下のコメントを寄せている。
「世界で最もエキサイティングな企業のひとつである楽天との提携によって、アジアの関係性を強められましたこと、この上なく嬉しく思います。弊社初のグローバル配給作品である『ブライトバーン』、『トリプルX 4』に出資いただいたことは、彼らの映画投資に対するコミットメントの現れです。日本は素晴らしい市場であり、劇場来場数の増加を踏まえても配給の機会が成熟していると言えます。今回は、私達の新たなビジネス関係のファースト・ステップとなります。」
また、楽天CEOの三木谷浩史氏も、以下のコメントを公開した。
「楽天が戦略的投資を通じて、エンターテインメント業界に活力を与えるネクスト・ステップです。The H Collective社との提携をとても嬉しく思います。弊社がインターナショナル映画への資本提携を成長させられること、および素晴らしいインターナショナル映画の数々をもっと日本にご紹介できることを楽しみにしています。」
エンターテインメント企業として楽天は、「Rakuten TV」と呼ばれる映像配信サービスの海外展開も進めていた。同サービスはヨーロッパの40カ国以上で利用可能であるほか、「ゲーム・オブ・スローンズ」イワン・リオン主演の戦争スリラー作品『Hurricane(原題)』(2018)への投資も行っていた。