『レザボア・ドッグス』伝説の冒頭シーン3分が公開 ─ マドンナ「あの歌は巨根の話ではなく、純愛歌です」

クエンティン・タランティーノの初監督作にして、全世界の度肝を抜いた鮮烈のバイオレンス作『レザボア・ドッグス デジタルリマスター版』が、2024年1月5日(金)より全国公開される。この度、映画史を変えたとも言える伝説の冒頭シーンが到着した。
公開されたのは映画冒頭3分間のシーン。LAにあるダイナーの円卓に集った6人の犯罪プロフェッショナル。メンバーはベテランのMr.ホワイト、出所したばかりのサイコ男・Mr.ブロンド、肝の座った泥棒・Mr.オレンジ、独特な信念を持ったMr.ピンク、無口なMr.ブルーに饒舌なMr.ブラウン。メンバーは白シャツに黒のスーツ、ネクタイ、サングラスに身を包み、それぞれを本名ではなくブラウンやオレンジといった色の名前で呼び合う。
ただならぬ雰囲気の中、銀行強盗計画でも始まるのかと思いきや、なんと展開されるのはマドンナの名曲「Like a Virgin」に関する各々の解釈論。「歌全部が巨根の暗示だ」と言い張るMr.ブラウンに対して「いや、違う。傷つきやすい女の歌だ」と反論するMr.ブロンド。約7分間に渡り不毛な会話シーンが展開される。
実はこのシーン、このあと怒涛の勢いで展開される物語の本筋とは全く関係が無いというのが驚き。しかし公開当時、この演出が極めて大胆かつ斬新だとして観客を驚愕させた。長回しの会話劇に対して突如始まる凄まじいアクション&バイオレンスシーンの緩急。今やタランティーノのトレードマークとなっているが、デビュー作にして、タランティーノ映画と謳われる唯一無二のオリジナリティはこの時すでに完成されている。
ちなみに、マドンナは「あの歌は巨根の話ではなく、純粋な愛の歌です」というメッセージを書いたアルバムをタランティーノに贈ったと言われるエピソードもあるほど。映画史を変えた伝説のオープニングシーンを是非スクリーンで堪能してほしい。
さらに、Mr.ホワイト、Mr.ブロンド、Mr.オレンジ、Mr.ピンク、Mr.ブルー、Mr.ブラウン、6名のそれぞれの色に染まったキャラクタービジュアルも到着。公開まで、お気に入りのメンバーをスマホの壁紙にして楽しみに待つのもありかもしれない。
『レザボア・ドッグス デジタルリマスター版』は2024年1月5日(金)新宿ピカデリーほか全国公開。
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