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『スター・ウォーズ /帝国の逆襲』ハリソン・フォード、惑星ホスへの旅路 ─ ノルウェーの雪道、スコッチが1本

『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』
©Lucasfilm Ltd 写真:ゼータイメージ

氷の惑星ホスへ出かけるなら、旅のお供はスコッチで決まりだ。

『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』(1980)序盤では、氷の惑星ホスでのルークの救出劇と、帝国軍の猛撃からの脱出劇が描かれた。ここで撮影地となったのは、ノルウェーのハルダンゲル氷河。銀河の中心から遠く離れたアウター・リムに位置した惑星ホス同様、ロケ地へのアクセスも容易ではない。

当時ハン・ソロ役のハリソン・フォードは、訳あってこの極寒の地まで1人で向かっていたという。このたびハリソンは、英Entertainment Weeklyに雪原の旅の思い出を明かしている。

雪と男とスコッチと

ハリソンがノルウェーの雪路を踏む前日、『帝国の逆襲』アソシエイト・プロデューサーのジム・ブルームらは先に現地にいた。辺り一面は雪景色、「やることが全く何もなかった」というブルームらは、救出に駆けつけたハン・ソロがトーントーンの腹の中で凍死寸前のルークを温めるシーンを撮ってしまおうという運びになった。そこで急きょ呼ばれたハリソン・フォードは、こう回顧している。

「すぐに来て欲しいという連絡があって、翌日には撮影を始められるようにということで。」

ハリソンは、ひとり衣装を抱えて飛行機でノルウェーまで飛んだ。空港にはハリソンの名が書かれたボードを待つ係の者が待機しており、車まで案内した。

「彼は英語じゃない言葉を話していました。電車の駅まで送ってもらって。車の後から俺のバッグを出して、駅で降ろした。俺も付いていって、ベンチに腰掛けた。誰も英語を話さない。一体ここがどこなのか、目的地までどうやって行くのかもサッパリで。」

言葉の通じない異国の駅で、ハリソンは小さなデスクと電話が置かれた事務所の中に係員を見つけた。「列車が来るらしかった。」係員がやって来て、ハリソンのバッグを持って駅のホームに向かった。しかしハリソンが乗り込むことになったのは、いわゆる列車ではなかった。

「でっかいエンジンを積んだ乗り物のドアを空けてくれた。正面には錐が付いていて、雪道を掘り進むみたいだ。旋回もできて、来た道を戻ってこれる。運搬に使うんだろう。どうやら、この男性が俺の迎えってことらしい。電車の路線は(積雪で)埋まっていたからね。」

つまるところ、雪かき車である。ハリソンは運転席の男性の隣に座った。「彼は英語を話さなくて。ただ同席した」というハリソンと男性の間には、未開封のスコッチ・ボトルが1本あったという。「この男性が泊まっていたホテルから持ってきたのかな」、ハリソンは思った。

惑星ホスのロケ地となったノルウェーの ハルダンゲル氷河。Photo by Smtunli

電車も走らない、ノルウェーの雪景色。言葉も通じぬ見知らぬ男性と、雪かき車の中でふたりきり。そこには1本のスコッチのみ。ハリソンがどんな時間を過ごしたかは語られていないが、「後から気付いたんだけど、3時間走って道が間違っていることに気付いた」とか。「旋回して、また3時間かけて戻って、本来の道を進みました。だいたい10時間くらいかかったと覚えています。」

ようやく目的地にたどり着いた頃には、すっかり暗くなっていたという。スコッチのボトルは?もちろん空になっていた。

「言葉も通じない列車の作業員と一緒に呑みました。雪の中からトンネルに入って、クルーやキャストたちが待つホテルに付いたときは興奮しましたね。」

ハリソンをロケ地まで迎える交通手段が「雪かき車しかなかった」と語るジム・ブルームによれば、ノルウェー人には「いちどボトルを開けたら、もう閉めるな」という伝統があるのだという。10時間に及ぶ雪かき車の旅ですっかり酔っ払ったハリソン・フォードは、「到着した時は、車両から落っこちるようだった」とか。

Source:EW

Writer

中谷 直登
中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER編集長。ライター、メディアの運営や映画などのプロモーション企画を行っています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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