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『ハリー・ポッター』ハグリッド役ロビー・コルトレーンが逝去 ─ ダニエル・ラドクリフ、エマ・ワトソンら追悼コメントを発表

ハリー・ポッター
Supplied by Alpha/Globe Photos 写真:ゼータイメージ

『ハリー・ポッター』シリーズのハグリッド役で知られる俳優のロビー・コルトレーンが、2022年10月14日(現地時間)に逝去した。72歳だった。

代理人の発表によると、ロビーは過去2年間にわたり健康を損なっていたとのこと。スコットランドのラーバートにある自宅付近の病院で息を引き取ったという。

ロビーは1950年3月30日生まれで、20代前半から俳優活動を開始。当初は舞台を中心に俳優やコメディアンとして研鑽を積み、『フラッシュ・ゴードン』(1980)で映画デビューを果たした。代表作は『ハリー・ポッター』シリーズのルビウス・ハグリッド役で、シリーズ全8作に出演し、温かみのある演技で世界中のファンに愛されている。そのほか『007 ゴールデンアイ』(1995)『007 ワールド・イズ・ノット・イナフ』(1999)のヴァレンティン・ズコフスキー役をはじめ、数々の映画で存在感を発揮。テレビドラマ「心理探偵フィッツ」(1993-1996)では主演を務めた。

最後の作品は、『ハリー・ポッター』映画シリーズのキャスト・スタッフが再集結した「ハリー・ポッター20周年記念:リターン・トゥ・ホグワーツ」(2022)。監督・製作総指揮のケイシー・パターソンによると、撮影時にロビーは自身の体調が思わしくないこと、最後が近づいていることを一同に明かしていたという。同作の中で、ロビーは「私の子どもたちは自分の子どもにこの映画(『ハリー・ポッター』)を見せるでしょう。だから50年経っても見てもらえる。残念ながらもう私はいないでしょうが、ハグリッドは残る」と語っていた。

訃報を受けて、ハリー・ポッター役のダニエル・ラドクリフは「ロビーは僕が出会った中で最も楽しい人で、セットでは僕たち子どもをいつも笑わせてくれました」と追悼のコメントを発表した。「特に印象的な思い出は、『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』の時、僕たちを励まし続けてくれたことです。何時間も大雨が降る中、ハグリッドの帽子の下で雨宿りをさせてもらっていた時、やる気を保つため、いろんな話やジョークを聞かせてくれました。彼と出会い、お仕事ができたことは本当に幸運にでした。ご逝去を心から悲しく思います。素晴らしい俳優、愛すべき方でした」。

ハーマイオニー・グレンジャー役のエマ・ワトソンも、Instagramにて「ロビーは一番楽しい叔父さんのような人で、私が子どもの頃から、また大人になっても、私を気遣い、思いやってくださいました」と記した。「私がかつてのあなたのように親切になれたら、あなたの名前と思い出のもとに振る舞うことを約束します。私がどれほどあなたに憧れ、あなたを尊敬していたか。あなたの優しさやあだ名、温かさとハグを恋しく思います。あなたは私たちを家族にしてくれました。あなた以上のハグリッドはありえなかった。ハーマイオニーを演じることを、あなたが喜びにしてくれたのです」。

ドラコ・マルフォイ役のトム・フェルトンは「『ハリー・ポッター』で一番思い出深いのは、1作目で“禁じられた森”のシーンを夜間に撮影していた時のことです。僕は12歳でした。ロビーは周囲の全員をさりげなく気遣い、面倒を見て、また笑わせてくれました。スクリーンでは優しい巨人でしたが、実際にはそれ以上の存在だったのです」と振り返っている。

また、ハグリッド役にロビーを指名した『ハリー・ポッター』原作者のJ・K・ローリングもTwitterにて声明を発表した。「私がロビーのような方と出会えることはもう二度とないでしょう。素晴らしい才能であり、完全に唯一無二の存在でした。彼を知り、ともに仕事をし、一緒に大笑いできたことはこの上ない幸運です。彼のご家族、また子どもたちに、心からお悔やみを申し上げます」。

そのほか『ハリー・ポッター』『007』シリーズの公式アカウントをはじめ、数々の俳優・コメディアンらが追悼のコメントを発表している。

Source: Variety, Deadline(1, 2

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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