【インタビュー】『ロケットマン』タロン・エジャトンはホットパンツがお好き ─ タロン流エルトン・ジョンができるまで

誰もが一度は耳にした数々の名曲で知られる伝説的ミュージシャン、エルトン・ジョンの激動の半生を映画化した伝記ミュージカル『ロケットマン』が、2019年8月23日より公開となった。監督は、『ボヘミアン・ラプソディ』(2018)最終監督として映画を仕上げたデクスター・フレッチャー、そしてエルトン・ジョンを演じるのは、『キングスマン』シリーズで知られるタロン・エジャトン(エガートン)だ。
待望の初来日を果たしたタロンが、THE RIVERのインタビューに登場。『ロケットマン』での役作りやエピソードなど、映画に関する気になるポイントを尋ねた。

初来日タロン・エジャトン、渾身の役作り語る
── ついに初来日ですね!
最高です!昨晩は美味しい食事を頂きました。小さな老舗のお寿司屋さんに行ったんですけど、正真正銘の日本食を味わった気がします。カウンターに座ったら、目の前で握ってくれて素敵でした。他には日本庭園にも行ってみたいです。明日の午後は少し時間がありそうだから、出かけてみたいな。
── さて、『ロケットマン』では有名人になっていくエルトンの苦しみや、ダークな部分を演じられました。有名人として、似たような思いになったことはありますか?
いや、エルトンほどのレベルではないですね。カメラの前に立って、公の存在になるって、すごいプレッシャーだと思います。正直な所、僕は大丈夫です。たまには疲れることや、ちょっぴり不安になることもありますけれど、エルトンは本当にダークなところに堕ちていたことがある。僕はそこまではありません。
── 生きる伝説を演じるにあたって、プレッシャーはありましたか?
もちろんです。でも、何よりも興奮が勝りました。こんな機会にあずかれたことが嬉しくって。だって、この役に相応しいのは僕だって思ってくれた人がいたってことじゃないですか。もちろん、期待されている分のプレッシャーはありましたよ。でも、素晴らしい製作チームも付いていましたし。それに、自分のことも信じていました。僕ならやれるって。
それでも、やっぱり撮影初日はめちゃくちゃ不安でしたね。初日が終わる時は、本当にこれで大丈夫かなって思いました。正直言って、かなり不安でした。考えすぎちゃう癖があるんですよね。でも考えすぎても、良いことないですよ。
── どのようにエルトン・ジョンになりきったのですか?
髪型を似せて、それから眉毛と、歯はちょっと隙間を作っています。何より衣装やサングラスですね。髪型のセットは、けっこう退屈でした。
── 前頭部の髪をちょっと剃ったんですよね?
剃りました。変な感じだったけど、楽しかった。すごくリアルに仕上がりましたね。
── 歌のトレーニングはどうでしたか?元々、歌は上手でしたね。
ありがとうございます。実際は、トレーニングとかブートキャンプっていう感じではなく、スタジオで歌をたくさん歌った、っていう感覚でした。レッスンも受けましたが、そんなに多くはありません。プリプロダクションの最初の1ヶ月くらいは講師をつけてもらいました。実は、デクスター監督は(講師もレッスンも)必要ないと思っていたんですけど、さすがにそれはちょっと不安だったので。最終的には上手くいって良かったです。こういうと彼は嫌がるかもしれないけど、デクスターのこだわりはいつも正しいから。
── 1日どれくらい歌の準備に費やしたんですか?
日によりますが、毎日2~3時間はピアノを弾いていました。今でもピアノはド下手です。
── またまた(笑)。
いや、ヤバいですよ。ド下手です。上手く見えるのは、映画の魔法(笑)。

── エルトンからは教わらなかったんですか?
教わってないです。長い時間一緒に過ごして、お互いとても打ち解けたんですけど。
── 今も連絡を取り合っているんですか?
はい。2週間前にも会っていました。
── エルトンからは、「私のマネはするなよ、同じように歌おうなんて思ってはダメだよ」と言われたそうですね。けっこうタフなアドバイスですね。