【レビュー】「マーベル ランナウェイズ」シーズン1は、ヒーロー版『ブレックファスト・クラブ』?ヴィランを親に持つティーンの青春モノ

「マーベル ランナウェイズ」シーズン1の配信が、2018年4月18日(水)よりHuluプレミアにて配信がスタートされている。
マーベルの人気コミックを実写ドラマ化した「マーベル ランナウェイズ」は、スーパーヴィランを親に持つティーンエイジャー6人を主人公に据えた物語。彼らはある事件をきっかけに、自分たちの親が所属するチャリティ団体「プライド」が、実は悪の組織であったことに気づく。時に悩み葛藤しながらも、親たちの野望を止めるべく立ち向かっていく……というストーリーだ。
ほろ苦い青春とスクールカースト
本作の主人公は、ゲーム好きのアレックス、ラクロス部所属で機械工学にも詳しいチェイス、心の傷をメイクで隠す少女ニコ、新興宗教教祖の娘カロリーナ、フェミニストのガート、ガートの義理の妹モリー。親たちがよく集まっていたことから幼い頃は仲が良かったものの、2年前に起きたある事件をきっかけに疎遠になってしまっていた…という設定だ。
6人は現代ならではの悩みを抱えている。例えば主要メンバーの一人で新興宗教教祖の娘であるカロリーナは、自撮り写真に「#BRAINWASHED(洗脳されてまーす)」とハッシュタグを付けられた画像が拡散されてしまう。フェミニズム活動のクラブを作ろうとしているガートは、その熱意が過ぎる故に周囲にバカにされ、すれ違いざまに「Hey, loser(よう、負け犬)」と陰口を叩かれる。
再び友情が築かれるまで
そんな6人の親は、恵まれない子供たちに学園を設立するチャリティ団体「プライド」の会合と称し、年に1回アレックスの家に集まっては怪しい儀式を行っている。
この時点では「プライド」が悪の組織であるとは知らないアレックスは、会合が開かれる夜に6人で集まろうと呼びかけるものの、もちろん最初は上手くいかない。しかしアレックスがかつて仲が良かった頃の集合写真を皆に送ったこと、そして彼らがそれぞれ異なる理由で傷を負ったことをきっかけに、最後には全員が揃うのだ。ここまでの経緯がじっくりと描かれているため、いざ6人が集結するシーンでは胸が熱くなること請け合いである。
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