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『シビル・ウォー』『インフィニティ・ウォー』監督、評判のアクション演出術明かす ― ダウニー・Jr.「同じことは繰り返さない」

アンソニー&ジョー・ルッソ
Photo by Gage Skidmore https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Anthony_and_Joe_Russo_by_Gage_Skidmore.jpg

映画アベンジャーズ/インフィニティ・ウォーは、60名を超えるともいわれるマーベル・ヒーローが入り乱れる群像劇であり、言ってしまえば近年稀に見るほどのアクション巨編だ。メガホンを取るのは、『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(2014)と『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)を手がけたアンソニー&ジョー・ルッソ監督。両作では巧みなストーリーテリングはもちろんのこと、「ずば抜けて面白い」「飽きない」と評判のアクションシーンも大きな注目を集めていた。

2017年夏、撮影現場でのインタビューで、ルッソ監督はアクションシーンの演出・編集についてのこだわりを明かしている。これを読めば、きっと『ウィンター・ソルジャー』や『シビル・ウォー』、そして『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』のアクションをより深く味わえるかもしれない……?

アクションシーンで大切なのは「キャラクター」

過去2作品のアクションシーンについて尋ねられたルッソ監督は、アクションシーンで大切にしているものが「アクション」そのものではないことを強調している。アンソニー監督いわく、「アクションとは常にキャラクターに基づいているもの」だというのだ。

アンソニー:(映画の)すべてがキャラクターに基づいていなければいけません。編集のためにシークエンスを観ていても、登場人物の視点や、アクションの進展がない時間が20秒以上続くと、頭が働かなくなったり、洗濯のことを考え始めちゃったりするんです。

この「キャラクターに基づく」という言葉を、ジョー監督はさらに詳しく解説する。参考になるのは、『ウィンター・ソルジャー』から『シビル・ウォー』で起こった変化だった。

ジョー:『ウィンター・ソルジャー』では、僕たちの観たい、僕たちが描きたいキャプテン・アメリカのためにすべてを用意しました。あらゆるスタイルをその基準で選んだんです。『シビル・ウォー』はもう少し進化していて、キャプテン・アメリカの映画なんですが、すごく大勢の人物が登場して、彼らのパワーも『ウィンター・ソルジャー』より幅広かった。そして、今回(『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』)はそれ以上のものになっています。
キャラクターが変わって、彼らの能力の振れ幅が変わって、(登場人物同士で)化学反応が起これば、アクションのスタイルもおのずと変化する。そういう意味でも、(アクションは)キャラクターに忠実でなければならないんですよ。

アンソニー:どんなシーンなのか、誰が登場するのか、そこで彼らは何を求めているのか。これらの要素で(ひとつひとつの)シーンが決まるんです。急いでいる雰囲気を作ろうとしたり、ペースを落とそうとしたり、緊張感や激しさが大事だったり、この映画にはいろんなスタイルを取り入れました。起こる化学反応は場面によって違いますし、それぞれの場面が違ったものである必要がありますから。

『シビル・ウォー』空港シーンと『インフィニティ・ウォー』

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』のワールド・プレミアから届いた感想には、『シビル・ウォー』中盤のハイライト、空港でのアクションシーンが引き合いに出されたものがあった。むろん、大勢のヒーローが共演するアクションといえば、『シビル・ウォー』を思い出す人は少なくないだろう。事実、ジョー監督は「似たところはあると思いますよ」と述べている。

ジョー:たとえばコミックがあるとすれば、(内側に折り込まれた)見開きページを次々に開いていくような感じです。それがずっと繰り返されているような

アンソニー:しかも、その隣にはまた別のコミックがあるような。

この言葉だけで想像を絶する迫力のアクションを期待したくなるところだが、一方でアイアンマン役のロバート・ダウニー・Jr.は、シンガポールでのイベントでこんなことを述べてもいる。本作はあくまで『シビル・ウォー』の延長ではなく、新しいことに取り組んだ映画だということか……。

「(マーベル・シネマティック・ユニバースで)No.1のシーンは『シビル・ウォー』の空港ファイトだ、というのを雑誌で読みました。たくさんのヒーローが出てくるからだと。今、ユニバースはさらに広がっています。僕がやりたくないと常に思っているのは、以前成功したものを拡大して繰り返すこと。ですから多くは言いませんが、今回のチャレンジは、前にうまくやれたことを繰り返すことなく、いかに(従来を)超え、改善し、さらに広げていくかということでした。[中略]普通、うまくいったことがあれば、それをやり続けるものなんですけどね。」

映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』は2018年4月27日より全国ロードショー

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』公式サイト:http://cpn.disney.co.jp/avengers-iw/

Sources: SRComicBook.com, HBOAsia
Eyecatch Image: Photo by Gage Skidmore

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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