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『アベンジャーズ/エンドゲーム』ルッソ兄弟、MCU復帰交渉に入っていた ─ 『ブラック・ウィドウ』訴訟問題で停止

アンソニー&ジョー・ルッソ ケヴィン・ファイギ
Photo by Gage Skidmore https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/48385334971/ https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/35437565993/ | Remixed by THE RIVER

『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)のアンソニー&ジョー・ルッソ監督が、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)への復帰交渉に入っていたことがわかった。米The Wall Street Journalが報じている。

『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(2014)でMCUに参加したルッソ兄弟は、マーベル・スタジオ社長のケヴィン・ファイギから信頼を受け、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)そして『アベンジャーズ/エンドゲーム』という大作を相次いで製作。2019年4月には『アベンジャーズ/エンドゲーム』をもってMCUを離れることを明かしていたが、水面下ではなんらかの動きがあったようだ。

報道によると、ルッソ兄弟は「マーベルの新作映画」を監督するために交渉に入っていた。しかし、『ブラック・ウィドウ』(2021)の公開形態をめぐってスカーレット・ヨハンソンがディズニーを提訴したことから、両者の交渉は行き詰まりを見せているという。関係者によると、懸案事項となったのは映画の公開形態とルッソ兄弟への報酬。この交渉がどうなるかは未知数だが、『ブラック・ウィドウ』訴訟の経緯しだいで変化が生じる可能性はある。

一方で気になるのは、ルッソ兄弟がMCUに復帰する場合、二人がどんな作品を撮るのかという点だ。かねてよりルッソ兄弟は企画次第で復帰する意志を明かしており、特にコミックの人気クロスオーバー・エピソード『マーベルスーパーヒーローズ:シークレット・ウォーズ』(ヴィレッジブックス)には「もし映画化するなら戻る」と高い関心を示していた。その後、2021年8月にはマーベルが『シークレット・ウォーズ』の映画化を検討しているとの噂もささやかれている(のちにファイギ社長は「噂は知っているけれど、なぜ今そんな話題が出ているのかわからない」とコメント)。この噂が正しいとすれば、ルッソ兄弟の願いが叶うことになるか。

また別の可能性として考えられるのは、アンソニー・マッキーが主演を務める『キャプテン・アメリカ』第4作(タイトル未定)だ。同作は「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」(2021)を手がけたマルコム・スペルマンらが脚本を執筆するが、現時点で監督は未定。MCUにおけるキャプテン・アメリカ/スティーブ・ロジャースの物語を牽引し、マッキー演じるサム・ウィルソンを初登場させたルッソ兄弟が新たな物語に挑むとしたら……。

ともあれ、すべてはルッソ兄弟とマーベル・スタジオの交渉が前向きな形で進むかどうかにかかっている。『ブラック・ウィドウ』訴訟問題を含め、一連の続報に注視が必要だ。

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Sources: The Wall Street Journal, ComicBook.com(1, 2

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。