「SHOGUN 将軍」真田広之、シーズン2決定は「次世代の日本人のため」 ─ 「若い俳優やスタッフにとって素晴らしいチャンスです」

当初リミテッド・シリーズ(1シーズンのみ)として制作された「SHOGUN 将軍」は、シーズン2更新に舵を切ったことで、来るエミー賞でドラマ・シリーズ部門として最多11ノミネートの快挙を果たした。シーズン2が決定した背景には、「リミテッド・シリーズ」ではなく「ドラマ・シリーズ」としてエミー賞に挑むという戦略的判断もあったと考えられるが、そこには主演・製作総指揮を務める真田広之の“日本人プロデューサー”としての熱い思いもあったようだ。
本作「SHOGUN 将軍」は、ジェームズ・クラベルの同名小説を新たに映像化した壮大な戦国ドラマ。歴史上の人物や出来事にインスパイアされた「関ヶ原の戦い」前夜の日本を舞台に、天下獲りをめぐる陰謀と策略が描かれる。
米Deadlineのインタビューで改めて、当初はシーズン2の計画はなかったと振り返った真田。 「シーズン1で原作小説を使い切ったので、シーズン2については全く考えていませんでした。なので、当然ミニシリーズ(リミテッド・シリーズ)として受け入れていました。あと、俳優としては“やれることは全てやった。終わった”と」。
しかし“俳優”ではなく“プロデューサー”としての立場では、重要な使命を感じたという。「プロデューサーとしては、次世代の日本人スタッフやキャストのために、このプラットフォームを維持することが非常に重要だと思っています。20年前にロサンゼルスに住み始めたとき、東洋と西洋の間に大きな壁を感じました。だから自分の使命の1つは、その壁を壊して次の世代のために橋を架けることでした」。
「SHOGUN 将軍」の世界的な大成功は、その使命を果たすチャンスとなったようだ。「さらなるシーズンを製作する絶好の機会を得ました。僕の俳優としての意見だけで、やめる必要はありません。プロデューサーとしての自分が、俳優である自分に、“次の世代のために続けるべきだ”と教えてくれたのです。だからこそ、シーズン2と3を作る機会を残すことにしました。これは若い俳優やスタッフにとって素晴らしいチャンスです」。
なおシーズン2の展望については、「もう原作はありませんが、それは脚本家にとって自由を意味します。歴史がある。実際のモデルもいるし、何が起こったかも知っている。歴史にはたくさんのエピソードが詰まっています」とコメント。「(ジェームズ・)クラベルを尊重し、彼のスタイルを取り入れつつ、脚本家たちは自由にオリジナルの物語を創作していきます。僕はとても興味があり、彼らの最初の草稿を読むのが待ちきれません」と期待を込めた。
「SHOGUN 将軍」シーズン2はすでに脚本作業が始まっており、米FXのジョン・ランドグラフCEOによると、ライターズルームでは「楽しそうに」作業が行われているそう。撮影は2025年初頭の開始を目指しており、期間は200日にわたる予定。その後の編集作業も考慮すると、配信は2026年ごろと予想できる。
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Source: Deadline