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『ソウ』リブート版はコメディ要素を大胆注入 ─ 原案・製作総指揮・主演クリス・ロック、共演サミュエル・L・ジャクソン

クリス・ロック サミュエル・L・ジャクソン
[左]Photo by THE RIVER [右]Photo by Andy Witchger https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Chris_Rock_-_Orpheum_Theatre_Minneapolis_3_17_(33336280016).jpg

2020年、世界的人気を誇るソリッド・シチュエーション・スリラー『ソウ』シリーズが新たに蘇る。リブート版(タイトル未定)で仕掛け人を務めるのは、コメディアン&俳優のクリス・ロック。『ソウ』ファンのみならず、多くの映画ファンが驚かされた驚愕の人事だ。米Colliderの取材にて、ロックは『ソウ』リブート版にコメディ要素を注入することを明らかにしている。

いまや『死霊館』シリーズや『アクアマン』(2018)で知られるジェームズ・ワンが生んだ『ソウ』シリーズは、猟奇殺人鬼ジョン・クレイマー/ジグソウが企む残酷な“ゲーム”を、凝ったストーリーテリングと激しい残酷描写をもって描いてきた。2004年『ソウ』から2017年『ジグソウ:ソウ・レガシー』まで、14年間で8作品が製作されている。

そもそもロックが『ソウ』に抜擢されたきっかけは、友人の結婚式に出席し、そこでシリーズを手がける米ライオンズゲートの幹部と出会ったことだったという。その場でロックが『ソウ』をさんざんネタにしたことが印象に残っており、後日、スタジオから打診を受けたのだという。

『ソウ』リブート版にて、ロックは原案・製作総指揮・主演を兼任。ファンに愛される『ソウ』らしさを継承しながらも、コメディ要素を取り入れた作品になるという。

映画を観て、“ジョークを3つ入れるだけで、ずっと良い映画になったのに”と思うことがとてもよくあります。つまり、(作品が)よく出来てさえいれば、映画そのものを変えなくても、コメディを取り入れられることは多いんですよ。『ビバリーヒルズ・コップ』(1984)はシルベスター・スタローンのために書かれた脚本でしたが、直前にエディ・マーフィが雇われました。(当初の構想と)ほぼ同じ映画が作られたんですが、きちんと作りつつも、あちこちに(コメディ要素を)入れていたんです。だから、(リブート版の)『ソウ』も非常に怖いし、非常に血みどろの映画です。『ソウ』ですからね。だけど、あちこちに少しずつ新しい風を入れている。それが良くなるんですよ。」

ライオンズゲートのジョー・ドレイク会長は、リブート版について「ジグソウの世界を再創造して新たに産み落とす、素晴らしいビジョンの恐るべき内容」「ショッキングで激しい新作になる」とコメント。プロデューサーのバーグ&クールズは「クリスは『ソウ』に独自の解釈を加えようとしています」と述べた。『ソウ』シリーズに新たな可能性をもたらす本作について、ロックは自身の意志をこう語っている。

「自分がやる仕事には興味を持ちたいんです。(『ファーゴ』シーズン4出演を決めた際は)“『ファーゴ』? 最高だね、やったことのない冒険だ。テレビドラマも一度もやってないし、いいね”と思いました。(『ソウ』の場合は)“ホラー映画なんてやったことないぞ”と思って。たとえ芸術でなくとも、日常生活では旅行に行きたいし、新しいものを見たいし、新しい人に出会いたいし、新しい食べ物を食べてみたいんです。」

ロックの原案から脚本を執筆したのは、『ジグソウ:ソウ・レガシー』のジョシュ・ストールバーグ&ピーター・ゴールドフィンガー。監督は『ソウ』第2~4作のダーレン・リン・バウズマンが務め、製作総指揮にはロックのほか、シリーズの創造主ジェームズ・ワン&リー・ワネル、シリーズの製作総指揮を務めてきたダニエル・J・ヘフナーが参加。プロデューサーにはシリーズの常連者であるマーク・バーグ&オーレン・クールズが就任した。出演者には、名優サミュエル・L・ジャクソンと「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」(2017-)のマックス・ミンゲラらが判明している。

映画『ソウ』リブート版(正式タイトル未定)は2020年5月15日に米国公開予定

2020年はジェームズ・ワンのホラー新作も

Source: Collider

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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