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シュワちゃんが一番稼いだ映画は『ツインズ』 ─ 1本で報酬4,000万ドル以上

映画『ターミネーター:ニュー・フェイト』ジャパンプレミア
©THE RIVER

『ターミネーター』『エクスペンダブルズ』シリーズをはじめ数々のヒット作に恵まれてきたアクションスター、アーノルド・シュワルツェネッガー。しかし意外にも、生涯で最も“稼いだ”映画は『ツインズ』(1988)だったという。

トーク番組「Watch What Happens Live with Andy Cohen」に出演したシュワルツェネッガーは、これまでに最も多額の報酬を得た映画が『ツインズ』だったことを明かした。ダニー・デヴィート共演、アイヴァン・ライトマン監督による本作は、生き別れとなっていた似ても似つかぬ双子の兄弟が、再会をきっかけに母親を探す旅に出るコメディ作品だ。

もっともシュワルツェネッガーは、『ツインズ』では出演料を一切受け取らなかったことを明かしている。そのかわりに作品の権利を取得し、実際の収益の一部を受け取る契約を結んでいたのだ。

「すばらしい結果でした。銀行まで行きましたよ」というシュワルツェネッガー。本作は製作費1,800万ドルのところ、全世界興行収入2億1,661万ドルという大ヒットをなった。司会のアンディ・コーエンが「(報酬は)2,000万ドル以上?4,000万ドル以上?」と尋ねると、「もっと多いです。今までの映画で一番多かった」と明かしている。

シュワルツェネッガーの出演作品では、『ターミネーター2』(1991)や『ターミネーター3』(2001)『トゥルー・ライズ』(1994)などが『ツインズ』よりも高額の興行収入となっているが、やはり『ツインズ』では当初の契約が報酬に直結したということだ。

なお米Varietyでは、なぜ当時のシュワルツェネッガーが『ツインズ』で出演料を受け取らない契約になっていたのかが明かされている。いわく、それ以前の業界では「戦わせておけば儲かるのに、どうして違うことをやらせる必要があるのか」という風潮があったそう。そこでシュワルツェネッガーとデヴィート、ライトマン監督は、最終的に残った利益の40%を受け取る契約を結んだのだという。

結果的にシュワルツェネッガーは報酬だけでなく、『ツインズ』でその後のコメディ映画のキャリアをも切り開いた。まさしく、リスクを選んだからこそ道が開かれた好例だろう。

ちなみに『ツインズ』は、“じつは双子ではなく三つ子だった”という設定の続編映画『トリプレッツ(原題)』が2021年9月に企画され、シュワルツェネッガー&デヴィートとライトマン監督が復帰する予定だったが、その後の続報はない。このたびシュワルツェネッガーが語ったところによると、撮影開始の直前だった2022年2月にライトマン監督が逝去したことが頓挫の理由だそうだ。

Source: Watch What Happens Live with Andy Cohen, Variety

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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