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『ジョーカー』マーティン・スコセッシが「見事な作品」と絶賛 ─ なぜプロデューサーを辞退したのか、自ら理由を語る

ジョーカー
© 2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved” “TM & © DC Comics”

ホアキン・フェニックス主演、話題のDC映画『ジョーカー』を巨匠監督マーティン・スコセッシが絶賛した。最新作『アイリッシュマン』の世界配信に先がけて、スコセッシは英BBCのインタビューに登場。一時はプロデューサーへの就任を検討していたことについて、ついに辞退の理由を自ら語っている。

スコセッシといえば、最近、マーベル映画を「テーマパーク」だと発言して世界的に物議を醸したばかり。今回のインタビューでは「『ジョーカー』も“テーマパーク映画”なのでしょうか?」と尋ねられ、「それは分からない」と現在の心境を率直に語った。


「僕は『ジョーカー』のことも、トッド(・フィリップス監督)のこともよく知っています。僕のプロデューサーである、エマ・ティリンガー・コスコフがプロデュースした作品ですしね。興味深い質問です。というのは、僕は『ジョーカー』について過去4年間じっくりと考えていたから。そして、自分が関わる時間はないと判断したんです。」

マーティン・スコセッシ
Photo by THE RIVER

かねてよりフィリップス監督が公言しているように、『ジョーカー』は『タクシードライバー』(1976)や『キング・オブ・コメディ』(1982)といったスコセッシ作品の影響を多分に受けている。スコセッシはフィリップス監督から、直接「マーティ、あなたのスタイルです」と言われたというのだ。けれどもスコセッシは、「個人的な理由で参加しなかった」としている。

「脚本が非常によくできていることは分かっていたし、非常にエネルギッシュで、ホアキン(・フェニックス)も素晴らしい。見事な作品ですよね。」

スコセッシの言う「個人的な理由」とは、どうやらジョーカーがコミックのキャラクターだったことに他ならないようだ。今回のインタビューで、彼は「コミックのキャラクターを発展させる、(コミック映画を)抽象的な芸術へ発展させるという点で、新たなステップに進めるかどうかが分からなかった」と述べているのである。

「(コミック映画を)ダメな芸術だと言っているのではありません。そういうことはできるだろうけれども、僕の仕事ではないと思ったのです。スーパーヒーロー映画はまったくの別物。以前も言ったように、別の芸術形式です。簡単に作れるものではないし、非常に優れた人々がたくさんいて、良い仕事をしています。そして多くの若者が、本当に楽しんでいる。ただし僕は、それはどちらかといえばアミューズメントパークの延長線上だと思う、ということです。」

ちなみにスコセッシは、1970年代初頭から、映画業界は「ディズニー・ワールド」のようなアミューズメントパークを作ろうとしてきたとも指摘している。「最初にそれをやったのがユニバーサル・スタジオ。彼らは常にそういった方向性を求めてきたんです」。スコセッシにとって、自身の考える“映画業界のアミューズメントパーク”は、何もヒーロー映画に始まったことではないということだろう。

『ジョーカー』は2019年11月3日(日曜日・米国時間)時点で世界興収9億3,40o万ドルを突破。なお日本国内では、2019年10月4日(金)から11月4日(月・祝)までの32日間で興行収入41億円を超えるという大ヒットを継続中だ(興行収入41億5,418万5,950円、観客動員数284万1,616人)。

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Source: BBC

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

THE RIVER編集部。「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。国内舞台作品の執筆・創作にも携わっています。ビリー・アイリッシュのライブに行きたい。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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