『海にかかる霧』ハリウッドリメイク版が製作決定 ─ ポン・ジュノが製作を担当

アカデミー賞で歴史を覆したポン・ジュノが製作・脚本を手掛けた『海にかかる霧』(2014)のハリウッドリメイク版『Sea Fog(原題)』が製作されることが決定した。監督・脚本は『最悪の選択』(2018)のマット・パーマーが担当。米Deadlineなど複数のメディアが報じている。
『海にかかる霧』は、2001年に韓国で実際に起きたテチャン号事件を題材にした舞台の映画化。不況の末、中国人の密航者の輸送を請け負う事になった漁船を舞台に、予期せぬ出来事に見舞われた船員が極限の状況に追い込まれていく。同作は『殺人の追憶』(2003)の共同脚本を手掛けたシム・ソンボの初監督作で、数々の映画賞に輝いた秀作だ。
ハリウッドリメイク版の物語の詳細は不明だが、『メッセンジャー』(2009)の監督オーレン・ムーヴァーマンが執筆した脚本を基に、マット・パーマー監督が執筆中の模様。韓国版は実際の事件を題材にしている為、ハリウッドリメイク版では一体どんな物語が展開されるのか、実に興味深いところだ。
製作はポン・ジュノが続投する他、『オクジャ』(2017)のチェ・ドゥホ、『人狼』(2018)のキム・テワンが担当。製作総指揮には、『ROMA/ローマ』(2018)のジェフリー・スコールなど錚々たる製作陣が名を連ねている。ポン・ジュノはマット・パルマー監督について、「素晴らしい犯罪スリラー映画『最悪の選択』で成し遂げたように、人々を極限の状況下に追い込むことで、彼らの本質を暴き出す事が出来ます」と絶大な信頼を置いている。
一方のマット・パーマー監督は、「現代の映画で最も並外れており、先見性を兼ね備えたポン・ジュノと、(映画製作会社)Participantと共に仕事が出来る事を嬉しく思っています」と興奮している様子だ。「彼らは多くの観客の為に、非常に刺激的で社会的な題材の映画を製作しては、信じられないような実績を成し遂げてきた方々です」。
Source: Deadline