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『SF映画のタイポグラフィとデザイン』物語とデザインの関係探る一冊 ─ エイリアン、ブレードランナー、スター・トレックなど徹底分析

SF映画のタイポグラフィとデザイン

SF映画において、タイポグラフィとデザインはどのように“未来”を視覚化してきたのか? 名作『2001年宇宙の旅』(1968)以降のSF映画を題材に、映画のストーリーテリングとデザインの関係を探る『SF映画のタイポグラフィとデザイン』が2020年8月18日(火)に発売される。

本書では『2001年宇宙の旅』をSF映画におけるストーリーテリングとヴィジュアル・デザインの“映画的ビッグバン”として位置づけ、同作でのタイポグラフィ&デザインの飛躍的進化、その後のSF映画がいかにして説得力のある未来像を描き出してきたのかを分析していく一冊だ。それって実際どんな感じなのか、ちょっとだけ中身をご覧いただきたい。

SF映画のタイポグラフィとデザイン

SF映画のタイポグラフィとデザイン

SF映画のタイポグラフィとデザイン

本書で取り上げられる主なSF映画は、『2001年宇宙の旅』のほか、『エイリアン』(1979)や『スター・トレック』『ブレードランナー/ファイナル・カット』(2007)、『トータル・リコール』(1990)、『ウォーリー』(2008)、『月に囚われた男』(2009)。ひとことにSF映画といっても内実は多様だが、あらゆる角度でこのジャンルに迫ろうという意志がうかがえる作品群だろう。

デザインやタイプフェイスによって形づくられた、視覚的なストーリーテリングについての詳細な考察とともに、そこで用いられた書体の発展に関する歴史的背景、映画で使用された特別な書体の解説、SF映画のデザインがどのように異なる作品間に関係性を築き、物語世界を創造してきたかの動向などがたっぷりと分析・解説される。

SF映画のタイポグラフィとデザイン

SF映画のタイポグラフィとデザイン

SF映画のタイポグラフィとデザイン

SF映画のタイポグラフィとデザイン

分析対象となるのはタイポグラフィのみならず、プロダクション・デザイン(映画美術)、グラフィック、建築の分野まで及んでいる。また本書には、『スター・トレック』のマイク・オクダ、『トータル・リコール』のポール・ヴァーホーベン、そしてピクサーのラルフ・エッグルストン&クレイグ・フォスターらクリエイターのインタビューも収録。製作の裏側にもじっくりと迫る。

いかにしてタイポグラフィとデザインが近未来的ヴィジョンを作り出してきたのか、きっと本書はかつてない知見を与えてくれるだろう。デザインに関心のある人だけでなく、SF映画を愛するすべての人にたくさんの発見をもたらすだろう一冊だ。

ちなみに本書のもととなったのは、米国で大きな話題を呼んだウェブサイト「TYPESET IN THE FUTURE」。あまりにも注目が集まりすぎてしまいサーバがクラッシュ、のちにサーバ運営会社からデータ転送量超過料金を請求されたとの逸話まで伝わっている。ちなみに邦訳版の刊行が発表された際も日本国内で大きな反響が寄せられ、すでに大きな人気を集めているとか。気になる方はお早めに!

SF映画のタイポグラフィとデザイン

SF映画のタイポグラフィとデザイン

SF映画のタイポグラフィとデザイン

『SF映画のタイポグラフィとデザイン』

SF映画のタイポグラフィとデザイン

書名 『SF映画のタイポグラフィとデザイン』
著者/序文 デイヴ・アディ=著|マット・ゾラー・サイツ=序文
訳者 篠儀直子
発売日 2020年08月18日(火)
判型/ページ数 A4判/268頁
価格 本体 3,800円+税
ISBN 978-4-8459-1902-4
出版社 フィルムアート社
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THE RIVER編集部THE RIVER

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