【ネタバレ】『シャン・チー』ポストクレジットシーン、なぜ監督は撮影中に何度も笑ってしまったのか

この記事には、『シャン・チー/テン・リングスの伝説』のネタバレが含まれています。

あの俳優とクレットン監督、マーベル映画で再会
クレットン監督が思わず笑ってしまったのは、ひとつめのポストクレジットシーンの撮影現場だった。シャン・チーとケイティは、ウォンに導かれ、サンクタム・サンクトラムでテン・リングスを分析することになる。この腕輪が何で作られているのかわからない、しかも内部からメッセージを発している……。ウォンとともに首をかしげるのは、ハルク/ブルース・バナーと、キャプテン・マーベル/キャロル・ダンヴァースだった。
キャプテン・マーベル役のブリー・ラーソンは、実はクレットン監督作品の常連者。『ショート・ターム』(2013)はラーソン&クレットンの名前をともに世界に知らしめることとなり、のちにクレットンが監督を務めた『ガラスの城の約束』(2017)『黒い司法 0%からの奇跡』(2019)にもラーソンはメインキャストとして出演している。監督が思わず笑ってしまったのは、お互いにマーベル映画で再会する未来を予想していなかったからだ。
「何度もお互いに顔を見合わせて、ただ笑ってました。“こんなところで一体なにやってんの?”って(笑)。」
もっとも、キャプテン・マーベルの登場はクレットン監督の強い希望によるもの。監督は「(マーベルには)早いうちから頼んでいました。ただし、ユニバースとしての筋が通らないのなら、無理なお願いはできませんでした」と述べている。クレットンは『シャン・チー』就任が決定した後の2019年9月、キャプテン・マーベルが登場する可能性について「ブリーが出てくる可能性は常にあります。どうなるでしょうね」と応じていた。実際には、監督自身がかなり早い段階から動いていたのである。

しかし、本当にキャプテン・マーベルが『シャン・チー』に登場できるかどうかは未知数だった。ポストクレジットシーンの登場メンバーがギリギリまで調整されていたことは以前にも語られていたが、監督によると複数の脚本が同時に執筆されており、どのバージョンが使われるかは撮影間際まで決まらなかったという。
「(ポストクレジットシーンは)撮影の一番最後に撮ったもののひとつ。とても特別なシーンです。撮影前に彼女と少しだけ過ごせたのも良かったし、キャプテン・マーベルのスーツ姿でブリーが現れたことには圧倒されました。友達があの衣裳で、あの役を演じているなんて最高ですよ。すごく楽しい撮影でした。彼女とは長い付き合いだから、とにかく仕事がしやすい。僕から特に何か言うべきことさえないんです。」
ラーソンとハルク役のマーク・ラファロは、シャン・チー役のシム・リウ、ケイティ役のオークワフィナとは別に撮影を実施。ラーソンとラファロも別撮りとなったが、4人をつなぐ役目であるウォン役のベネディクト・ウォンだけはセットで全員と共演することとなった。監督によると、リウ&オークワフィナがこのシーンでの共演者を知らされたのも撮影当日だったという。
Source: Entertainment Tonight