【ネタバレ】「シー・ハルク」第5話、あのヒーローの◯◯◯◯◯を考える

この記事には、「シー・ハルク:ザ・アトーニー」第5話『ノリノリ、緑、デニムの着こなしバッチリ』のネタバレが含まれています。

「シー・ハルク」第5話、デアデビル の新ヘルメット登場
ドラマ「シー・ハルク:ザ・アトーニー」第5話『ノリノリ、緑、デニムの着こなしバッチリ』をご覧になった方なら既にお分かりのように、実際のところこのエピソードにデアデビルが登場することはなかった。直前にデアデビル/マット・マードックとシー・ハルク/ジェニファー・ウォルターズが共演する予告編映像が公開されたこともあり、このエピソードでの登場が期待されていたものの、次回以降へのお預けとなった。
ただし第5話では、先行してデアデビルの新スーツが登場した。このエピソードでは、ジェニファーがスーツを仕立ててもらうため、ルークというカリスマファッションデザイナーの元を訪れる。ルークはスーパーヒーローのための特殊なスーツ制作を得意とするようだ。シー・ハルクとジェニファー、二つの身体に適応できるスーツを作るという難題を気に入り、依頼を引き受ける。
エピソードの最後で、ジェニファーはルークのスタジオを再訪。オーダーしていたスーツが完成したようで、試着室で大興奮だ。これまで間に合わせの地味なスーツで活動していた彼女だが、次回以降で見られるニュールックに期待膨らむラストとなった。
サプライズは、その直後である。ジェニファーが試着室に入っている間、ルークはスタジオの作業台にあった箱を抱えて移動させる。ここでルークは「おいこい、これは開けっぱなしにしちゃダメじゃないか」「ティンズリー、クライアントの守秘義務は守れよ」と部下に文句をいいながら、箱の蓋を閉じる。そこには「来店時引き取り」のタグ。そして中に入っているのは、デアデビルのヘルメットだ!
『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(2021)では弁護士マット・マードックとして登場していたデアデビル。いよいよ「シー・ハルク」で、スーツ姿の参戦を予期させるサプライズとなった。
もちろん注目したいのは、カラーリングがイエローになっている点だ。デアデビルといえば深紅のコスチュームでおなじみだが、コミックでは亡くなった父のボクシングウェアと同じイエロー×レッドの姿でも活躍する。
「デアデビル」最終シーズンで、彼のスーツはブルズアイ/ポインデクスターに悪用されたことで、そのイメージを汚された。キングピン/ウィルソン・フィスクとの最終決戦に挑むにあたって、マットは自作の仮衣装を着用している。ポインデクスターは戦いに敗れたが、劇中でマットがそのスーツを回収する描写はない。様々な事情から、マットにはスーツを新調する必要が生じたはずだ。
そもそも「デアデビル」シーズン1で、マットはニューヨークの仕立て屋メルビンにスーツ作りを依頼していた。一方、「シー・ハルク」の舞台はロサンゼルスだ。東海岸から西海岸へと、距離としてはずいぶんな隔たりがある。にもかかわらず、わざわざロサンゼルスの仕立て屋に依頼したことには、マットが上質で強固な装備へのこだわりを持つことを伺わせる。ルークは界隈では名の知れた存在だったようなので、その評判がニューヨークのマットの耳にも届いていたのだろう。
また、品を受け取るだけなら郵送をかければ良いはずだが、「来店時受け取り」のタグがあったことから、マットはニューヨークからロサンゼルスを訪れる予定があるというわけである。
ジェニファーとは、その折に会うことになるのだろう。公開されている予告編映像では、マットがジェニファーに「弁護士」と「ヒーロー」の二足の草鞋の履き方を指南したり、互いにヒーロー姿で共演する様子もある。ジェニファー役で主演のタチアナ・マスラニーによれば、2人は同じ弁護士ヒーローとして「親友」の間柄なのだそうだ。
「非常にドラマティックでダーク、ヘビーなデアデビルは皆さんもご存知ですよね」。脚本のジェシカ・ガオは、今回は「彼を『シー・ハルク』のトーンに引き込み、キャラクターの明るい面を見ることができた」と語っている。ヘルメットがイエローになったことで、見た目的にもトーンアップするような印象だ。
このカラーリング変更は、マーベル・スタジオ側の意向が強い。「シー・ハルク」は大胆なジョークを取り入れるなど製作において比較的自由があったように見受けられるが、「スーツについては、私がコントロールできないものでした。彼ら(スタジオ)が、どういうスーツにしたいかハッキリしたものがあったようで」と、ガオは証言している。
今後のエピソードで、いよいよデアデビルがスーツ姿で登場した後、ドラマ「エコー」を経て、「デアデビル:ボーン・アゲイン」へと続いていく。イエローの新デザインが一時的なものなのか、あるいは今後はこちらが定着するのかにも注目だ。
「シー・ハルク」は全9話で、残すところあと4話。デアデビルの登場も楽しみにしつつ、軽快で痛快な法定劇も引き続き堪能したい。
Source:Comicbook.com