「SHOGUN 将軍」按針役&マーティン司祭役にインタビュー ─ 「このドラマ成功の理由は、全員が狂気に取り憑かれて製作したから」

──このドラマは、真田広之やアンナ・サワイの他にも素晴らしい日本人俳優がたくさん出演しています。彼らや、日本のクルーたちと仕事をして驚いたことはありましたか?
コズモ:彼らの「プライド」。それから、ベストを尽くそうとする、圧倒的な意志です。
トミー:細部へのこだわり、リハーサル回数の多さ。そして乗馬に向かい、あれをやり、これをやり……。彼らは毎日、16時間は働いていました。見ているだけで疲弊するようなこともありましたが、とにかくすべてのシーンに熱意を持って取り掛かっていて、絶対に怠けませんでした。
僕は、ついに西洋の視聴者がこのドラマを見るんだということにすごくワクワクしています。僕はファンとして、彼らの出演作や日本文化を追ってきましたが、西洋の視聴者は、おそらく今回初めて日本の役者による、このレベルの本気度を見ることになるからです。主役としての真田広之を見るのも初めてでしょう。ついに世界が、このドラマを見るんです。僕は今作に出演できて、本当に誇らしく思っています。

──このドラマは「日本版ゲーム・オブ・スローンズ」とも呼ばれていますね。西洋の視聴者は本作をどのように受け取ると思いますか?
コズモ:えっと……、実は「ゲーム・オブ・スローンズ」を観ていないので、答えられません……(笑)。ただ、誰もが楽しめるドラマだと思います。冒険や、ロマンス、裏切りなど、多くのテーマが含まれていて、親しみの持てるキャラクターたちがたくさん登場します。きっとお気にりのキャラクターが見つかると思いますし、それだけでも夢中になれるドラマだと思います。
中でも面白いのは、コミュニケーションの描写です。言葉の壁を超えるものは存在するということを描いています。そういうことは撮影現場でもありました。例えば、浅野忠信が何かを言ったときに、僕は何を言ったのかはわからなかったけれど、何か面白いことを言ったんだなということはわかった(笑)。そういうことが、しょっちゅうありました。

──西洋の視聴者は、字幕での鑑賞に慣れてきていると思いますか?
トミー:第1話だけを鑑賞したのですが、字幕が気になることが一切なかったんです。字幕はいつもだいたい1行くらいで、とても鮮明で、理解しやすかった。外国映画を見る時に、画面の下の字幕を同時に読むのが煩わしいことがありますが、今作は字幕にもかなりこだわっているので、翻訳や文字に気を取られるようなことが全くありませんでした。
──お二人のキャリアにとって、本作「SHOGUN 将軍」はどのような意義を持ちますか?
トミー:僕は日本文化や日本語をずっと勉強してきたので、今作はただのアクティングに収まりません。本作のチャンスを与えられたのは、信じられないと言う他ありません。僕にとって、“(日本語で)生き甲斐”です。
だからこれから先も、こういった興味深い企画に取り組み続けたいですし、この二つの文化をひとつにするようなことをしていきたい。そして現在、このムーブメントに加わることができたことを、とても特別に思っています。
コズモ:僕も、本作の機会を頂けたことや、この作品を作った人たちとご一緒できたことに、とても感謝しています。あの原作小説が、現代に新たに蘇る様が見られたのも光栄なことでした。

「SHOGUN 将軍」はディズニープラスの「スター」にて独占配信。全10話のリミテッドシリーズ。最終話は4月23日(火)配信予定。
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