2016年公開作のベストガイ!『シング・ストリート』の「お兄ちゃん」、ブレンダンを今更ながら褒めちぎる

様々な映画作品が公開された2016年。THE RIVERでは特別一年を総括するような企画は行いませんでしたが、皆様の2016年ベストムービーは何でしたか?

色んなサイトを覗いてみると、やはり『この世界の片隅に』をベストに推す方が多いようですね。
翻って、上半期に公開された『ズートピア』『ジャングル・ブック』『ブリッジ・オブ・スパイ』『ハドソン川の奇跡』ら、いわゆる巨匠の手による安定してハイクオリティーだった作品は、パーソナルにプッシュする方は意外と多くない印象でした。

2016年末のTHE RIVERライターの忘年会ではやっぱり『シン・ゴジラ』の人気が高かったですね。興行収益的な面から言うと『君の名は』が大きなインパクトを残しました。

TBSラジオの人気番組『ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル』でも、年末に毎年恒例のシネマランキング企画が催されるのですが、2016年版は、チャンピオンが『クリード チャンプを継ぐ男』、1位が『この世界の片隅に』でした。この番組ではMCであるライムスター宇多丸氏が、ランキングの他に、部門別アワードとして「ベスト・ガイ部門」や「最低=最高悪役部門」などを発表するのも楽しいですが、リスナーの一人としてちょっと残念だったのが、その「ベスト・ガイ部門」に三人も選出されたにも関わらず(『クリード』のアドニス、『オデッセイ』のマーク・ワトニー、『デッドプール』のライアン・レイノルズ)、個人的に2016年映画ベストガイと言えば、ぶっちぎりで「アイツ」しかいないだろうと思っていた人物が選ばれなかった点です。

もったいぶっても仕方ありません、その「アイツ」とは、ジョン・カーニー監督『シング・ストリート 未来へのうた』より、「お兄ちゃん」こと、ジャック・レイナー演じるブレンダンです!(筆者の脳内に響く大歓声)ついでに言うと個人的2016年ベストムービーも『シング・ストリート』です。

http://essentiallypop.com/epop/2016/05/sing-street-review/

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http://humanechoes.com/sing-street-review-human-echoes-rundown/

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「すべての兄弟に捧ぐ」

映画の終わりに出るクレジットが物語るように、『シング・ストリート』は音楽映画としての素晴らしさがとかく取り上げられがちですが、映画史上に残る「兄弟」の映画でした。「兄弟」をテーマにした映画は数あれど、これほどまでに「兄」という存在を切実に描きだした映画は、ラッセ・ハルストレム監督『ギルバート・グレイヴ』(1993)以来なかったのではないでしょうか。

もうご覧になった方はお判りかと思いますが、主人公である弟コナーを胸が痛くなるような優しさで見守り、その優しさゆえに環境に押しつぶされて身動きがとれなくなってしまっている男ブレンダン。客観的事実だけを並べれば、大学を中退して半分引きこもりになってしまっている「人生の負け組」を絵に描いたような人物ですが、彼の弟にかける想い、両親を慕う気持ち、ロックンロールへの深い造詣と愛情、どこをとっても思い出すだけで胸の内に暖かいものがこみ上げる、まさに「ベストガイ」と呼ぶにふさわしいキャラクターです。
未見の方は、レンタルも開始していますし、2月2日にソフトも発売されます。どうか、騙されたと思ってはやくはやくご覧になってください。

http://essentiallypop.com/epop/2016/05/sing-street-review/

http://essentiallypop.com/epop/2016/05/sing-street-review/

ブレンダンを好演したジャック・レイナー

ブレンダンを演じたのはアメリカ系アイルランド人俳優のジャック・レイナー。1992年、コロラド州生まれの25歳。2012年、アイルランド映画『What Richard Did』で主人公を演じ、トライベッカ映画祭とトロント国際映画祭で批評家から絶賛を浴び、それを機にハリウッドへと飛躍、マイケル・ベイ監督の『トランスフォーマー/ロストエイジ』(2014)で、マーク・ウォールバーグ扮する主人公の娘の恋人という準主役に抜擢。

https://hype.my/2016/98911/starwars-dave-franco-miles-teller-more-on-the-shortlist-to-play-a-young-han-solo/jack-reynor/

https://hype.my/2016/98911/starwars-dave-franco-miles-teller-more-on-the-shortlist-to-play-a-young-han-solo/jack-reynor/

その後は、マイケル・ファスベンダー、マリオン・コティヤール共演、ジャスティン・カーゼル監督の『マクベス』(2015)に出演。新作には、ロザムンド・パイク、ミア・ワシコウスカ共演の『HHhH』(2016)、ブリー・ラーソン共演の『Free Fire』(2016)、クリスチャン・ベイル、ベネディクト・カンバーバッチ共演の『Jungle Book: Origins』(2017)などの注目作が続く、今や飛ぶ鳥落とす勢いの新鋭です。(GAGA『シング・ストリート』公式ページ参照)

弟に自らの見果てぬ夢を拾ってもらったことにより、彼が前に進むことができるようになるのでは、そうなったらいいと切に願います。

映画『シング・ストリート 未来へのうた』は、2017年1月18日(水)よりTSUTAYA限定でレンタルが開始。2017年2月2日(木)、Blu-ray&DVDが発売されます。

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Eyecatch Image:http://humanechoes.com/sing-street-review-human-echoes-rundown/

About the author

1977年生まれ。週刊少年ジャンプ脳のクリーチャー愛好家。玩具コレクター。エンドレスダイエッター。「意識低い系」の文章を信条としています。

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