2005年版『キング・コング』幻の続編映画、「島がテクノロジーに覆われていた」 ─ 『ゴジラvsコング』監督、当時のアイデア明かす

世界中が大熱狂している映画『ゴジラvsコング』で監督を務めたアダム・ウィンガードは、かつて企画されていたピーター・ジャクソン監督版『キング・コング』(2005)続編映画の監督として製作を進めていた。結局叶うことのなかった同企画だが、このたびウィンガード監督が詳細を明かしている。何やら髑髏島が「テクノロジーのようなものに覆われていた」というが…。
ウィンガード監督が『キング・コング』の続編企画を進めていたのは、自身の代表作『サプライズ』が公開された2011年以降のこと。同企画は、髑髏島を意味する「Skull Island」と題されており、『サプライズ』を鑑賞したピーター・ジャクソン監督自らがウィンガードを監督に指名したのだそう。『ゴジラvsコング』のプロデューサー、メアリー・ペアレントも参加していたという。これは2021年4月上旬にウィンガード監督本人が別のインタビューで明かしたことだが、物語の詳細までは口にしていなかった。
このたび、米Den of Geekのインタビューに応じたウィンガード監督は、当時自身が構想していた物語のアイデアの断片を明かしている。「今じゃほとんど記憶にない」としながらも、「幾つかの詳細は記憶にありますね」と語るウィンガード監督。以下のように詳細を話している。
「現代のお話でした。オープニングシーンでは登場人物たちが博物館にいて、会話しているんです。それからこのシーンの最後に、博物館が巨大なキングコングの骨を保管していることが判明するんです。彼(キングコング)は過去の遺物みたいになってしまっていて、髑髏島も神話のような存在。誰も何が起きたか知らないんです。それでどういうわけか、登場人物たちがそこ(島)へ向かうんですよ。」
幻の続編の舞台が現代、つまり2010年代だとすると、1930年代のニューヨークを舞台にした『キング・コング』から80年近くが経過している設定になる。ニューヨークで起きた一大事件も覚えている人はほとんどいない。こうした中で、再び現代の人間が再び髑髏島に足を踏み入れるのだ。
どうやらその髑髏島にも変化があったようで、「島はテクノロジーを駆使した何かで覆われているんです」と、ウィンガード監督は当時のアイデアを思い起こしている。ウィンガード監督が話したアイデアはここまで。いわく、脚本家に起用されていたサイモン・バレットが「もっとよく知っている」という。
髑髏島を覆う“テクノロジーを駆使した何か”というアイデアには、興味をそそられる。そのテクノロジーの作り手が髑髏島で何かを企んでいたのだろうか。「モンスターバース」に登場する秘密機関モナークのような組織も登場していたかもしれない。ちなみに、アニメ映画『Godzilla 決戦機動増殖都市』(2018)では、メカゴジラの残骸が増殖してできた「メカゴジラシティ」が登場したが、この幻の続編でも同様の設定が用いられていたら…?想像が膨らむばかりだ。
Source: Den of Geek