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『シェイプ・オブ・ウォーター』監督、撮影現場で車に轢かれかけていた ― 「これは死ぬな、って思った」

(C)2017 Twentieth Century Fox

2018年(第90回)アカデミー賞で作品賞・監督賞・作曲賞・美術賞の4部門を受賞した映画『シェイプ・オブ・ウォーター』。この作品の撮影現場で、どうやらギレルモ・デル・トロ監督が車に轢かれかけていたらしい。監督本人の口から、“あわや大惨事”のエピソードが語られている。

(C)2017 Twentieth Century Fox

マイケル・シャノン、まさかの駐車ミス

米The Hollywood Reporter誌の座談会に登場したデル・トロ監督は、「撮影の日々で最悪だったことは?」と尋ねられて、「(撮影)初日はそんなこと思わないんですが、2日目はダメでしたね。65日(編注:撮影期間)中、64日は大変でした」と答えている。なにやらネガティブだが、そこから自身が車に轢かれかけたエピソードが明らかにされているのだ。

「マイケル・シャノンが車を停めて、降りてきて、階段を駆け上がるシーンがあったんですよ。実際にシャノンが車を停めて、降りてきたんですが、車のギアが“ドライブ”のままになっていて。古い車だったので、ずっと動き続けるわけです。マイケルは急いで車を止めようとしたんですが、車はマイケルを引っぱっていって。
マイケルが諦めたら、車は杭にぶつかって、水が噴き出してきて。次の杭にぶつかったら、今度はまっすぐ撮影機材に向かってきたんです。みんなが“逃げろ!”って言ってたんですが、僕は人生で一度も走ったことがないので(笑)。“あ、これは死ぬな”って思ったんですが、車は最後の杭で止まったんですよ。地面に固定されてたおかげで。みんな怖がってました。」

幸いにも車はセットを壊さずに済んだようだが、それにしても危機一髪である。マイケルは頭を抱えていたというが、デル・トロ監督はこの事故も「うまくいかなかったことのひとつにすぎませんよ」と述べている。ネガティブなのか、それともポジティブなのか。

ちなみにこの座談会には、『ワンダーウーマン』(2017)のパティ・ジェンキンス監督や『ブレードランナー 2049』のドゥニ・ヴィルヌーブ監督、『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』(3月30日公開)のジョー・ライト監督らが参加していた。デル・トロ監督の語り口ゆえ、時に爆笑が起こっているものの、このエピソードを聞く監督たちの表情たるや……。

映画『シェイプ・オブ・ウォーター』は2018年3月1日より全国の映画館にて公開中

Sources: https://screenrant.com/guillermo-del-toro-nearly-hit-car-filming-shape-water/
https://www.hollywoodreporter.com/features/director-roundtable-guillermo-del-toro-greta-gerwig-more-creative-fears-going-a-deep-dark-place-1065228
(C) 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。