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リブート版『スポーン』原作者、「デッドプールはPG-13レベル」と挑発 ― 大人向け映画宣言、キャスティング進行中

スポーン

1997年の映画化から20年以上を経てリブートされる、アメコミ原作映画『スポーン(原題:Spawn)』。本作の原作・脚本・監督を務めるトッド・マクファーレンが、昨今の“R指定ヒーロー映画”を挑発した。

「『デッドプール』はPG-13レベル」

全世界で人気を集める“R指定ヒーロー”といえば、流血描写と下品なユーモアで観客を驚かせたデッドプール。20世紀フォックス製作の『デッドプール』(2016)は大ヒットを記録し、2018年には第2弾も公開される。
しかし2018年1月、トッドは米国で開催されたAce Comic Conにて、リブート版『スポーン』を『デッドプール』や『LOGAN/ローガン』(2017)のようにはしたくないと考えていることを明かした。

「ハリウッドではおかしなことに、R指定映画を作りたいと言うと、“『デッドプール』や『LOGAN/ローガン』みたいな?”って言われるんですよ。いいや、違います、と。私にとって『デッドプール』はPG-13のアクション映画ですよ。ちょっと裸が映るし、“F爆弾”(編注:汚い言葉、爆弾発言)もありますけど、それ以外はPG-13と同じだと思います。」

完全に『LOGAN/ローガン』が流れ弾を受けてしまった格好だが、トッドの『デッドプール』への挑発は止まらない。「私がR指定の話をする時は、それは楽しい映画にするとか、バカバカしいセリフが入ってるとかではないですから。自分のヒーローには、一番危険な時にジョークを言わせたくないですね。

こう語るトッドは、リブート版『スポーン』を完全なる大人向けの映画として製作することを明言している。その口ぶりからは、もはや本作をヒーロー映画という枠組みから出したいという意志すらうかがえるのだ。

ダークで汚いR指定にします。怖くて、不気味で、不愉快な映画にね。だって、コミックの「スポーン」第1号を10歳で買った人は、25年経って35歳になってるんですから。みんな大人だし、観客は私と一緒に成長してきたと思いますよ。
(リブート版『スポーン』では)“ガッカリした。ヒーロー映画だと思ってた”なんて言わせないようにするべきなんです。インターネットやテレビで予告編を見られるんですから。予告編には、この作品がヒーロー映画だと言えるようなものは入れないつもりです。」

なお米Comicbook.comによれば、リブート版『スポーン』は、いよいよキャスティング作業が正式に始まったということだ。キャスティングの初回会議が先日開かれたそうで、すでにトッドによる脚本の完成稿もできあがっているという。キャストを選定すべく、これからハリウッドのエージェントなどに脚本を送付していくことになるようだ。

リブート版『スポーン』は、主人公スポーンのほか、元刑事のトゥイッチが大きな役割を担う物語になるという。ちなみにトッドは脚本の執筆時、レオナルド・ディカプリオの出演をイメージしていたようだが……果たして実現するのだろうか?

Sources: http://comicbook.com/movies/2018/01/15/spawn-rated-r-deadpool-logan/
http://comicbook.com/movies/2018/01/17/todd-mcfarlane-spawn-movie-started-casting/

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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