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『チャーリーズ・エンジェル』クリステン・スチュワート、ダイアナ妃を演じる ─ 離婚を決断する3日間の物語、最期は描かず

クリステン・スチュワート
© PacificCoastNews/Avalon.red 写真:ゼータ イメージ

『トワイライト』シリーズや『チャーリーズ・エンジェル』のクリステン・スチュワートが、チャールズ王太子の元妻であるダイアナ妃を演じることがわかった。米Deadlineが報じている。

クリステンがダイアナ妃を演じるのは、新作映画『スペンサー(原題:Spencer)』。1990年代初頭を舞台に、イギリス・サンドリンガムで過ごしたクリスマスの3日間を描く物語となる。ダイアナ妃とチャールズ王太子は1981年に結婚し、ウィリアム、ヘンリーという2人の息子をもうけた。しかし、のちに結婚生活は破綻を迎え、2人は1996年に離婚。本作では、ダイアナが夫との関係を解消し、いずれ女王になるという進路を外れることを決断するまでの様子が描かれる。

監督は『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』(2016)のパブロ・ラライン。脚本は『オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分』(2013)のスティーヴン・ナイトが執筆する。ラライン監督は、ダイアナ妃の歩んだ道のりが、いわゆる「王子様がお姫様と出会い、結婚し、いずれ彼女は女王になる」プリンセス・ストーリー、おとぎ話を覆すものであるところに惹きつけられたという。「“女王にはならない、自分自身のままがいい”と言うことが、いかに大きな決断だっただろうかと思うのです」。

『スペンサー』はわずか3日間の物語だが、その中でダイアナの人物像を、彼女が目指していた未来までを描く内容になる。監督によれば、映画の核は“ダイアナがなぜ、どのように離婚を決断するのか”。そこに世界中の観客に伝わる普遍性があると確信したという。「これは彼女が自分自身を発見する作品です。最も大切なことは、ありのままに、自分の力で生きていくことなのかもしれないと知る物語です」。それゆえ、映画のタイトルはダイアナの旧姓「スペンサー」なのだ。もっとも本編では、母親としてのダイアナの姿もしっかり描かれるそう。監督は「人生で最も大切なのは子どもたちだ、と知った女性の物語でもある」とも語った。

もちろん、3日間のみを描くという物語の性質上、本作でダイアナの最期は描かれない。その理由について、監督は「誰もが彼女の運命を知っているし、何が起こったのかを知っている。我々がそこを描く必要はありません」と説明。ナイトの脚本に対しては、ダイアナという女性の強さと美しさを見事に捉えているとの賛辞を贈った。「3日間という非常に短い時間ですが、ダイアナという人物をより広く、大きく知っていただけると思います」。

ラライン監督は、主演にクリステン・スチュワートを起用した理由として、「あらゆることができる方で、ミステリアスであり、とても脆くもあり、そして非常に強い。それこそ我々が求めていたものだった」とコメント。すでにクリステンは脚本を読んでおり、役柄へのアプローチも、監督いわく「すばらしい」。これまで様々な作品に出演し、それぞれに異なった側面を見せてきたとして、その実力には大きな信頼を置いている。

映画『スペンサー(原題:Spencer)』は2021年初旬に撮影開始予定

Source: Deadline

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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