『スパイダーマン』雨の逆さ吊りキス、撮影は「なかなか惨めだった」とMJ役キルスティン・ダンスト

サム・ライミ版『スパイダーマン』(2002)には、雨の中で暴漢に襲われたメリー・ジェーン・ワトソンが、危険を救ってくれたスパイダーマンと“逆さ吊りのキス”をする名シーンがある。
この頃MJはまだスパイダーマンの正体が幼馴染のピーター・パーカーであるとは知らない。謎めいたマスクのヒーローに憧れを寄せたMJは、スパイダーマンにキスの御礼をするべく、逆さ吊りになった彼のマスクを口元まで降ろして口付けをする。
印象的な場面だが、MJ役を演じたキルスティン・ダンストが新たに振り返ったところによれば、撮影舞台裏には苦労があったようだ。
「サム・ライミから有名なキスがまとめられた本を贈られたことを覚えています。彼はこのシーンを特別なものにしたがっていたのですが、実際の撮影はなかなか惨めなものでした」と、The Jonathan Ross Showで語るダンスト。「雨が降っていて、すごく寒くて、トビー(・マグワイア)も息ができない程だった。だから、まるで私が彼を蘇生させているような感じでした」と、極寒の中で震えながら撮影したことを明かしている。
ダンストにとって“惨めな”撮影となったこのキスシーンは、ライミ版トリロジーに色濃い影響を及ぼす名シーンとなった。続編『スパイダーマン2』(2004)でMJは、J・ジョナ・ジェイムソンの息子ジョンと婚約するが、この“逆さ吊りのキス”のことを思い出したことでピーターへの愛が蘇り、婚約を破棄するという展開を迎えている。
ちなみにダンストは、『スパイダーマン』シリーズ撮影時の不条理について、他にも振り返っていることがある。仏marie claireでは、撮影時に無線で“ガーリー・ガールな感じでやってくれ”と指示を受けたころがあると告白。つまり、“女の子女の子した演技をしてくれ”という内容だ。ダンストは「そんな風に呼ばれたくない」と屈辱の思いだったが、当時は「何も言わなかった」という。
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Source:Independent,marie claire