『ジョン・ウィック』監督、スピンオフ『バレリーナ』は「やりたいようにやって」とお任せスタイル

キアヌ・リーヴス主演の『ジョン・ウィック』シリーズは、近年最も人気の高いアクション映画のひとつだ。シリーズの成功を受けてユニバースは拡大中で、スピンオフの1作としてアナ・デ・アルマス主演の『バレリーナ(原題)』が控えている。
本作では、第1作から第4作まで監督を務めてきたチャド・スタエルスキはなく、『ダイ・ハード4.0』(2007)のレン・ワイズマンがメガホンをとる。プロデューサーに回ったスタエルスキは、意図的に『バレリーナ』の製作に深く関与しないようにしていたという。その理由について、米The Directとのインタビューで語っている。
『ジョン・ウィック』とスピンオフ作品をどのように差別化するか?という質問に対し、スタエルスキは「最初にできる限りの手助け」をして、その後は手を出さない方針であることを明らかにした。『バレリーナ』ではワイズマンが『ジョン・ウィック』の世界に「すごく没頭していた」と述べ、喜んでワイズマンに主導権を譲ったという。
「最高だったのは彼(ワイズマン)が来て、我々が『ジョン・ウィック:コンセクエンス』(第4作)や続編でやったことにすごく没頭してくれたこと、そして彼の考えを聞けたことです。撮影や製作のやり方に敬意を表してくれました。彼にすべてを共有しましたが、僕にできる最善のことは、‟あなたに幸あれ。神とともに自分の道を歩んでください。私は何も知りたくありません。やりたいようにやってください”と言うことだけです。」
スタエルスキは『ジョン・ウィック』ユニバースを導く手助けはするものの、個々の作品では「監督やストーリーテラーの個性」を重視しているという。『ジョン・ウィック』の最大の鍵は「キアヌと私のラブレターであり、個人的な話であること」と述べ、観客が思う「ジョン・ウィック:コンセクエンス」の良い点も悪い点も、「私自身」を意味すると語った。
「なのでフランチャイズを継続するためには、レン(・ワイズマン)が『バレリーナ』に自分らしさを注入する必要がある。作品に携わる人々にはその必要があります。もし自分たちがやっているジャンルに対する愛がなければ、どうやって(シリーズを)広げていくのかわかりません。ただ拡大すればいいんでしょ?という問題ではないんです。」
インタビューの最後にも、スタエルスキは「『ジョン・ウィック』のスピンオフは誰でも今すぐ思いつく」と冗談を言いながら、それを成功させる鍵は「パッションを挿入することだ」と改めて強調した。
なお、スタエルスキ監督による『ジョン・ウィック:コンセクエンス』は、2023年9月に日本公開。『バレリーナ(原題)』は2024年6月7日に米公開予定だ。
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Source:The Direct