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巨匠スタン・リー、トム・ホランドを「最高のスパイダーマン」と絶賛 ― 「初めて書いた時に想像したのと同じ」

スタン・リー トム・ホランド
©THE RIVER

マーベル・コミックのみならずアメリカン・コミックの巨匠であるスタン・リーが、映画『スパイダーマン:ホームカミング』(2017)や『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)でピーター・パーカー/スパイダーマンを演じているトム・ホランドに最大級の賛辞を送った。

「トム・ホランドは最高のスパイダーマン」

2016年『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』でスクリーンへの初登場を飾ったトム・ホランド演じるスパイダーマンは、サム・ライミ監督による『スパイダーマン』3部作のトビー・マグワイア、『アメイジング・スパイダーマン』2部作のアンドリュー・ガーフィールドに次いで、実写映画としては“3代目”となる。
しかしスタンによれば、トム演じるピーター・パーカー/スパイダーマンは、かつてスタンが初めてスパイダーマンを執筆した際の姿に最も近いそうだ。

トム・ホランドは最高のスパイダーマンだと思います。私が初めてスパイダーマンを書いた時に思い描いていたのと、彼はまったく同じ身長と年齢なんですよ。スパイディは決して大きすぎないんです。トム、調子はどう?」

スタンが言及しているのはトムのビジュアルと年齢だが、彼の演じる“3代目スパイダーマン”については『シビル・ウォー』での初登場当時から、ファンの間では「コミックに非常に近いキャラクター造形」だと話題を呼んでいた。『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』での軽やかさと繊細さも賞賛を集めたばかりだ。

“生みの親”からの絶賛に対して、トムはTwitterにて「ありがとうございます、スタン。すべてはあなたから始まったんですよ。またお会いするのが楽しみです」と応答している。

ちなみにスタンは、トム演じるスパイダーマンを絶賛したのち、その執筆当時を振り返って、読者にこんなメッセージを送っていた。

「絶対に夢を諦めないで! 初めてスパイダーマンを書いた時、編集者に私はクレイジーだと言われました。みんなはクモや虫なんか大嫌いなんだ、だから出版するつもりはないと。しかし私は出版されるまで諦めなかった。」

1962年、スパイダーマンがこの世界に誕生した当時のスタンは40歳だった。クモをモチーフにして長年愛されるヒーローを生み出した彼は、それから数えきれないほどの人気キャラクターを発表して世界中のファンを熱狂させてきたのである。2017年12月に95歳を迎えたスタンだが、もしかするとスパイダーマンという存在は、今でも彼自身の若さや勢いを思い起こさせるところがあるのかもしれない。そうだとすれば、トム・ホランド演じるスパイダーマンが見せるがむしゃらな若さは、まさに「しっくり来る」というものだろう。

Sources: Stan Lee(1, 2), Tom Holland

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。