『スターシップ・トゥルーパーズ』新映画化決定 ─ 『第9地区』ニール・ブロムカンプ監督で原点回帰へ

カルト的人気を誇るSFシリーズ『スターシップ・トゥルーパーズ』の新作映画が製作されることがわかった。監督は『第9地区』(2009)のニール・ブロムカンプだ。米The Hollywood Repoterが伝えた。
『スターシップ・トゥルーパーズ』は、ロバート・A・ハインラインの同名小説を原作とするSF映画。近未来を舞台に、巨大昆虫生物と対峙する人類の戦争を派手を描いた。1997年にポール・バーホベンによって実写映画化されると、劇中での描写がファシズム的だと賛否両論を巻き起こした。
その後、2004年、2008年に続編が制作され、2012年には日米共同制作でCGアニメ作品『スターシップ・トゥルーパーズ インベイジョン』が登場。2017年にはその続編『スターシップ・トゥルーパーズ レッドプラネット』も公開された。ゲーム『Starship Troopers: Extermination』も製作されている。

再映画化はバーホーベン版のリメイクではなく、原作小説への原点回帰が試みられるという。ブロムカンプは妻テリー・タッチェルと共にプロデューサーも兼任する。『グランツーリスモ』(2023)ソニー・ピクチャーズとの再仕事となる。
ブロムカンプといえば、『第9地区』での難民地区とエイリアン、『エリジウム』(2013)『チャッピー』(2015)でのスラム地区とマシンやロボットといった、SF要素の意外な掛け合わせを得意とするフィルムメーカーだ。2023年には人気ゲームの実写映画『グランツーリスモ』で監督を務めた。「僕の過去作はどれもダークで悲観的。だからこそ、今作のような映画を撮ることになるとは思ってもみませんでした」と、ブロムカンプはTHE RIVERのインタビューで話している。「『グランツーリスモ』の話をいただいた時、こういう感動的で前向きな作品は、これまで自分が作ってきたものへのカウンターになると思ったんです」。
『アップルシード』や『攻殻機動隊』などのアニメ作品を愛し、ディストピアSF世界に傾倒するブロムカンプにとって、『スターシップ・トゥルーパーズ』は自身の方向性とも合致する題材となりそうだ。原作小説からいかに翻案されるかについてや、キャスティングについての続報を待ちたい。
なお、ブロムカンプが『スターシップ・トゥルーパーズ』新作に就任したということは、『第9地区』続編企画については、かねてより語られていたようにやはり進捗無しということと言えそうだ。
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Source:The Hollywood Repoter