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「ストレンジャー・シングス」とかでメタルをもっと推したい ─ 意外と少ない、ヘヴィメタル系作品

ストレンジャー・シングス
STRANGER THINGS. Joseph Quinn as Eddie Munson in STRANGER THINGS. Cr. Courtesy of Netflix © 2022

ストレンジャー・シングス」の舞台となる1980年代といえば、UKではいわゆるニュー・ウェイブ・オブ・ブリティッシュ・ヘヴィ・メタルが誕生し、USではメタリカやメガデス、スレイヤー、アンスラックスといった「スラッシュメタル四天王」が誕生し世界的ブームになっていた頃で、メタルの黄金期とされることも多い。「ストレンジャー・シングス」の物語は残すところシーズン4後半戦とシーズン5のみとなるが、エディを通じて当時のメタルのエネルギッシュな魅力が描かれると期待したい。

そもそもメタルは、「ストレンジャー・シングス」のようなダークな作品と相性が良いはずである。例えば、マーベルのダークヒーローを扱う新作ゲーム『ミッドナイト・サンズ』予告編ではメタリカの「Master of Puppets」が起用されているが、ゴーストライダーやヴェノム、ブレイドといったキャラクターたちの世界観にこの上なくハマっているではないか。

DCコミックスではメタル的なテイストを取り入れたクロスオーバーシリーズ、その名も『デスメタル』が2020〜2021年に展開された。刊行にあたっては、オジー・オズボーンやメガデス、ラクーナ・コイルにセパルトゥラといったヘヴィメタルシーンの面々をフィーチャーし、ヴァリアントカバーや独占インタビューを掲載する取り組みも行われている。マストドンらの楽曲を収録したサウンドトラックもリリースされた。

「ストレンジャー・シングス」の世界の中でヘヴィメタルを体現するエディが、劇中で自分たちを「変人」と自虐したり、『ゴジラvsコング』(2021)で主人公の友人が明らかに場違いな様子でジューダス・プリーストを爆音で流していたように、物語におけるメタル愛好家は「変わり者」「日陰者」として描かれることも少なくない。

しかし、一口にメタルといってもそのジャンルは様々であり、とりわけ2000年代に興隆したメタルコア、2010年代以降のニューメタルコア/ニューコアなどの中には、伝統的なヘヴィメタルのイメージとはまた異なるスタイリッシュでモダンなエナジーを有するバンドもたくさんいる。だからオールドスクールのメタルバンドだけでなく、現代的なメタルバンドたちがフィーチャーされてもいいはずだ。他の音楽ジャンルでは味わえない高揚感や重厚感が魅力のメタルが、もっと様々な場面でカッコよく起用されるようになると嬉しい。エディ、死なないで……。

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Source:Deadline,Entertainment Weekly

Writer

中谷 直登
中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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