【ネタバレ】涙が止まらなかった「ストレンジャー・シングス5」第7話重要シーン、「絶対に正しく描く」製作陣とキャストの覚悟

この記事には、 「ストレンジャー・シングス 未知の世界 5」第7話『第7章 橋』のネタバレが含まれています。

「ストレンジャー・シングス 未知の世界 」過去4シーズンを通して、ノア・シュナップ演じるウィル・バイヤーズは同性愛者であることが示唆され、シーズン4では親友・マイクへの特別な想いを胸に秘める姿も描かれた。シーズン5第7話『第7章 橋』では、そんなウィルがついにカミングアウトを決意する。
ウィルは母ジョイスや兄ジョナサン、マイクをはじめとする仲間たちを前に、目に涙を浮かべながら「僕は人とは違う」「みんなと同じでいたかった」と語り始める。D&Dやマイクの家の地下室の匂いなど好きなことは「ほとんど同じ」としながらも、「僕は女の子が好きじゃない」と告白し、一筋の涙をこぼす。

さらにウィルは、ヴェクナによって“自分が孤立する未来”を見せられたことを打ち明ける。それに対しジョイスは「私はいなくならない」と即座に応え、ジョナサン、ルーカス、ダスティン、マイク、エルも次々と彼に寄り添い、抱きしめる。その場に集った全員が、ウィルをありのまま受け入れるのだった。
このカミングアウトの場面について、「絶対に正しく描きたかった」とロス・ダファーは米Colliderに語っている。そのために「5シーズン、約10年にわたるシリーズのなかで、マットと僕が最も長い時間をかけて執筆し、リライトを重ねた」という。
その“正しさ”を測る最終的な判断基準となったのが、2023年に自身もカミングアウトしているノア・シュナップだ。
「真の試金石はノアでした。僕たちは長年ノアを知っていて、彼の個人的な経験について話しました。もし彼が、ウィルにとって“正しい”、“本物”だと感じてくれるなら、僕たちも納得できると確信していたんです。ノアが強く共鳴してくれた時、今度はプレッシャーがノアの演技へと移りました。
彼は約2ヶ月前から脚本を受け取り、このシーンを完璧に演じる責任を感じていたと思います。そして言うまでもなく、彼は見事な演技を披露し、自身の全てを注ぎ込んでくれました。」

シュナップ本人は、脚本を読んだ時の心境を「涙が止まらなかった。完璧だった」と米Varietyに語っている。実際に演じる時は、「自分の感情や感覚に完全に没頭していて、周りのことは意識から遮断せざるを得なかった」といい、緊張から「全てがぼやけていた」とのこと。後に完成した映像を見返した際には、「他のキャストの反応が良くて、確かに本物だと感じられた」と語っている。
マット・ダファーによると、撮影当日は「キャスト全員がノアを支えるために現場に集まっていた」という。「大人数のシーンでは、カメラに映らない俳優がその場にいないこともあります。でもこの日は、みんなが一日中ノアのためにそこにいました」。
このシーンの尺は約6分ほどだが、撮影には12時間が費やされたそう。マットは、シュナップが「完全に疲れ果てていた」一方で、「これまで見たことがないほど安堵した表情を浮かべていた」と明かす。「彼は絶対に成功させるという強い決意を持ち、膨大な努力を注いでいました。だからこそ、あの演技を心から誇りに思っています」。
脚本の執筆・推敲からシュナップの入念な準備、そして長時間に及ぶ撮影まで、あらゆる工程に時間と想いを注いだからこそ、世界中の視聴者、そして同じような境遇にある人々の心に強く響くものになったのではないだろうか。

「ストレンジャー・シングス 未知の世界 5」第1~7話はNetflixで配信中。フィナーレ(第8話)は2026年1月1日に配信予定。



























