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新DCユニバース「10年計画」いよいよ始動 ─ 『スーパーマン』は「ファースト・ステップに過ぎない」とワーナーCEO

スーパーマン
(c) &TM DC(c)2025 WBEI

ジェームズ・ガン監督『スーパーマン』が好調だ。2025年7月11日に公開された本作は、米国オープニング興行収入1億2,200万ドル、世界興収2億1,700万ドルを記録。新DCユニバースの映画第1作としては幸先のいいスタートとなった。

これを快く受け止めているのが、ガンとピーター・サフラン率いるDCスタジオを擁するワーナー・ブラザース・ディスカバリーである。旧DCユニバースが興行不振や作品の不評にさいなまれるなか、デヴィッド・ザスラフCEOはDCユニバースの再編を優先し、ガンとサフランを独立スタジオのトップに起用することを決定したのだ。

『スーパーマン』のヒットを受けて、ザスラフCEOは今後の計画を改めて表明。「この先の1年間で、DCスタジオは映画『スーパーガール(原題)』『クレイフェイス(原題)』を劇場で、ドラマシリーズ『ランタンズ(原題)』をHBOマックスでリリースします。すべては大胆な10年計画の一部です」とコメントした。

この「10年計画」はかねてガンが宣言しているもので、2023年2月にDCユニバースの第1章「Gods and Monsters」としてラインナップが発表された時点から「今後のDCに関する8〜10年の構想を組み立てた」と語られていたものだ。当時からラインナップにやや変更は加わったものの、全体計画に大きな修正はない模様。ザスラフCEOは「(DCユニバースの)今後を心から楽しみにしている」と述べた。

既報によると、今後のDCユニバースはザスラフCEOが紹介した以外にも、『バットマン:ブレイブ&ボールド(原題)』や『スワンプシング(原題)』『The Authority(原題)』、さらに『ワンダーウーマン』新作映画などが待機中。マット・リーヴス監督『ザ・バットマン2(原題)』も、DCユニバースの正史とは世界観を共有しない“エルスワールド”ながら、ガン&サフラン率いるDCスタジオ作品として準備されている。

このたびザスラフCEOは、ガン&サフランを起用したことについて、「世界で最もアイコニックなストーリーテリング・フランチャイズのひとつに新たな命と興奮をもたらし、DCの創造的な方向性を再構築・統一する」チームを求めていたと回想した。

「ジェームズとピーターの、DCユニバースのレガシーを尊重しつつ、新しく刺激的なものを創造する姿勢に感銘を受けています。3年前、ジェームズと初めて会議をしたとき、彼はミズーリで育ったこと、DCユニバースのキャラクターが単なる物語ではなく家族のような存在だったことを話してくれました。DCヒーローとの個人的な絆の深さから、ジェームズこそ彼らを表現するにふさわしい適切な人物だと確信しました。」

ザスラフCEOは、「彼のDCワールドに対する深い愛情が、作品のフレームすべてに輝いています。今週末、我々はジェームズ・ガンの情熱とビジョンが大スクリーンで具現化した『スーパーマン』の飛翔を目にしました」とガンを絶賛。同時に、このようにも綴っている。「『スーパーマン』はまだファースト・ステップ(第一歩)に過ぎません」。

Source: Variety

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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