『スター・ウォーズ』またも「創造性の相違」トラブルか ─ 『ローグ・スコードロン』遅延、脚本に納得できず

『スター・ウォーズ』新作映画『ローグ・スコードロン』をめぐって、またしても「遥か彼方の銀河系」に不穏な影があるようだ。
『ローグ・スコードロン』は、DC『ワンダーウーマン』シリーズで成功を収めたパティ・ジェンキンス監督による「新世代のファイター・パイロットたちの物語」を描く内容として注目を集めていたが、2022年に開始される予定の製作がいったん白紙に。ジェンキンスの2022年のスケジュールが別作品で埋まっているためと伝えられた。
ところが、米The Hollywood Reporterの元記者でありエンターテインメント業界の弁護士であるマシュー・ベローニは数名の関係者から得た情報として、遅延の真の理由は「創造性の相違」であると伝えている。具体的には、パティ・ジェンキンス監督が脚本の内容について、ミシェル・レジャンらルーカスフィルムの幹部らと意見が合わなかったという。この企画でこれ以上無益に時間を費やすことを嫌ったジェンキンス監督には、他にも『ワンダーウーマン』第3作を抱えている。「そちらでは、より創造性の自由を楽しめる」と、マシュー氏は自ら立ち上げた新メディアPuckの記事で指摘している。
記事は、キャスリーン・ケネディ社長下で同様の問題が「笑ってしまうほど」繰り返されていると紹介。直近では「ゲーム・オブ・スローンズ」(2011-2019)のデヴィッド・ベニオフ&D・B・ワイスが新映画3部作の企画から降板しており、ほか『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016)『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』(2018)や『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』(2019)でも、製作前や製作中の監督降板、大規模な再撮影などの騒動が連続していた。いずれも、主に創造性の相違に起因するものだ。
同記事では最近の動向として、ケネディがルーカスフィルムでの社長任期をさらに3年延長したとも伝えている。ケネディの現契約は2021年に満了となるはずだったから、事実であれば2024年までの任期延長ということになる。以前には米ディズニーのボブ・チャペックCEOが、ケネディが2021年以降もしばらくは経営権を持つことを示唆していたことがある。
しかし記事は『スター・ウォーズ』フランチャイズにおけるケネディのマネジメント能力に極めて懐疑的だ。タイトルは「そろそろキャシー・ケネディから『スター・ウォーズ』映画を取り上げる頃だ」である。
Source:Puck