ルーカスフィルム、『スター・ウォーズ』スピンオフ映画保留報道は「不正確」と発表 ― 全面否定には至らず

2018年6月20日(現地時間)、米ルーカスフィルムが『スター・ウォーズ』シリーズのスピンオフ映画について計画を保留するとの報道が流れた。ところが一夜明けた6月21日(現地時間)、ルーカスフィルムはこの報道について「不正確」とのコメントを発表している。
これまで『スター・ウォーズ』シリーズでは、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016)、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』(2018)という2本のスピンオフ映画が制作されてきた。また、オビ=ワン・ケノービやボバ・フェットを主人公とする作品の企画が進行していることが報じられている。しかし米国の大手映画メディアColliderの情報によれば、『ハン・ソロ』の米国における興行不振によって、これらのプロジェクトは保留とされたという。
ところが米ABC Newsは、こうした報道に対してルーカスフィルムが「不正確(inaccurate)」だと反応したことを伝えている。同社は現在、いまだ告知していない『スター・ウォーズ』の映画作品を複数進行しており、それらは『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』(2017)のライアン・ジョンソン監督による新3部作、および『ゲーム・オブ・スローンズ』(2011-)のデイヴィッド・ベニオフ&D・B・ワイスによる新シリーズとは異なる企画だというのだ。
ルーカスフィルムと、その主張を伝えたABC局は同じくウォルト・ディズニー・カンパニーの傘下にある企業である。すなわち今回の報道は、ルーカスフィルムの公式発表にかぎりなく近いものとみてよいだろう。すでに公式発表されているライアン・ジョンソン監督の3部作や『ゲーム・オブ・スローンズ』チームの新シリーズ以外に、複数の映画が企画されていることは間違いないのだ。
ただし留意しておきたいのは、ルーカスフィルムがColliderによる報道を完全には否定しなかったことである。もちろんオビ=ワン・ケノービやボバ・フェットのスピンオフ映画についてルーカスフィルムは正式に発表していないため、同社は具体的な作品名を挙げられる段階にないわけだが、それでもあえて「不正確(inaccurate)」という言い回しを用いたこと、完全なる誤報だと断じていないことには注目していいだろう。それならばルーカスフィルムの内部ではいま何が起こっているのか…という問題になるわけだが、それらを現時点で知るすべはない。
その一方、Colliderが伝えたスピンオフ計画保留の情報については、そのほか信憑性の高い大手メディアが追随していないこともややこしい。有力な情報についてはThe Hollywood Reporter誌やVariety誌、Deadline誌など複数のメディアが情報を後追いするケースが一般的なのだが、今回についてはそうした動きがみられなかったのだ。さて、ABC局を通じたルーカスフィルムのコメントを信じるか、それともColliderによる情報を信じるか……。
映画『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』は2018年6月29日より全国ロードショー。スピンオフ映画を望むファンが今後できることは、ひとまずこの作品を映画館で観ることだ。
『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』公式サイト:https://starwars.disney.co.jp/movie/hansolo.html
Source: ABC