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『ターミネーター2』ジョン・コナー役エドワード・ファーロング、波乱万丈の半生 ─ 出演から28年、現在の心境を明かす

ターミネーター2
© TriStar Pictures 写真:ゼータ イメージ

アーノルド・シュワルツェネッガー主演『ターミネーター2』(1991)は、シリーズの第2作でありながら第1作をしのぐ評価を獲得した、映画史に残る傑作SFアクション映画だ。T-800役のシュワルツェネッガー、サラ・コナー役のリンダ・ハミルトンに加えて、作品の肝といえる役割を担ったのが、サラの息子であるジョン・コナー役のエドワード・ファーロング。当時14歳だったファーロングは、その美しいビジュアルで観客の心を射止め、日本国内ではアメリカをしのぐほどの人気を得た。

ところが、ファーロングのキャリアは決して順風満帆とは言えなかった。むしろ波乱の人生を送ってきたファーロングは、出演から28年が経過した2019年、『ターミネーター2』をどのように考えているのか。今回はファーロングのキャリアを振り返りながら、その現在地を本人の言葉から見つめてみたい。


ターミネーター2
© TriStar Pictures 写真:ゼータ イメージ

エドワード・ファーロングのこれまで

1991年に『ターミネーター2』で映画デビューを果たしたファーロングは、同年のMTVムービー・アワードで最優秀ブレイク・スルー演技賞を受賞に、SFやファンタジー作品を対象とするサターン賞で最優秀若手俳優賞をつかんだ。傑作映画でみずみずしい魅力を見せつけたファーロングは、90年代を通して目覚ましい活躍を見せていく。翌1992年にはスティーヴン・キング原作映画の続編『ペット・セメタリー2』、1993年には再び演技を高く評価された『母の贈りもの』、そして1994年には『アド・アストラ』(2019)ジェームズ・グレイ監督のデビュー作『リトル・オデッサ』に出演しているのだ。

その後、ファーロングは『判決前夜/ビフォア・アンド・アフター』(1995)、ジョン・ウォーターズ監督のコメディで主演を務めた『I love ペッカー』(1998)、エドワード・ノートン主演『アメリカン・ヒストリーX』(1998)、青春ロックコメディ『デトロイト・ロック・シティ』(1999)、ウィレム・デフォー共演&スティーブ・ブシェミ監督『アニマル・ファクトリー』(2000)といった代表作に相次いで出演している。

私生活のトラブル相次ぐ

もっとも、のちに波乱を招く予兆は早い段階から現れていた。『母の贈りもの』で自身の講師を担当していた女性ジャクリーン・ドマックとの交際を開始(ファーロングは15歳、ドマックは28歳だった)。交際期間は数年間だったが、1994年にカリフォルニア州の法律が改正され、未成年者との性行為に及んだ成人女性を訴えることができるようになるや、ファーロングの保護者はドマックを訴えている。この訴訟はファーロング側の望み通りには進まず、1999年、ドマックはファーロングをドメスティック・バイオレンスで逆に訴えてもいるのだ。

同時にドラッグ依存、アルコール依存と戦っていたファーロングは、2000年にリハビリ施設に入院。しかし翌2001年には薬物のオーバードーズ(過剰摂取)で搬送されているほか、飲酒運転や無免許運転で逮捕されるなどの問題行動が相次いだため、当初はジョン・コナー役を再演する予定だった『ターミネーター3』(2003)への再起用を見送られている。私生活では2006年に結婚して子どもを儲けるも3年後に離婚、その後、3年間にわたる接近禁止命令を無視して逮捕されたのち、息子から薬物の反応が検出されたことから元妻に訴えられている。そのほか、2012~2013年には恋人に暴力を振るったとして複数回逮捕され、元恋人への接近禁止命令を破ったために収監を受けた。この間、ファーロングは私生活のトラブルを理由として、いくつもの映画から降板している。

俳優としてのキャリアは2000年ごろを境に下降線となったファーロングだが、2010年代も『グリーン・ホーネット』(2011)『スパイダー・シティ』(2012)『ウォールストリート・ダウン』(2013)などに出演。近年もアルコール依存、ドラッグ依存の治療を継続しているといい、コンベンション・イベントでファンに顔を見せるなどの活動に取り組んでいる。

 
 
 
 
 
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I was presented with the Badass Award at NJ Horror Con this weekend. Thank you @cobwebartist for the honor! • • • #edwardfurlong #johnconnor #badass #njhorrorcon

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2019年に『ターミネーター2』を語る

シリーズ最新作『ターミネーター:ニュー・フェイト』の製作が告知され、シュワルツェネッガー&ハミルトンの再出演、そしてジェームズ・キャメロンが製作・脚本として復帰することが明かされたあとの2019年6月、米ScienceFiction.comはファーロングへの取材を行っている。「『ターミネーター2』は30年近く経過しても大きな人気を得ていますが、それはなぜだと思いますか」。こう尋ねられたファーロングの答えは思わぬものだった。

「えっと…僕が出てるから! 違う、本当はジェームズ・キャメロンのおかげです。彼は天才で、彼の映画はすべて本当に良いですよね。他のことは言えません、僕には分からないから。あの映画には魔法みたいなものがかかってますよね。今でも子どもたちが僕のところに来て、あの映画が好きだって言ってくれる。僕はずっと観ていないので…だから言えないんです。思い出すことさえできない。だけど、今でも高く評価されてますよね。不朽の作品ですよ。」

かつての自分が出演した作品を、いまやファーロングは観られなくなっているという。「年を取るほど、自分を観るのがつらくなっているんです」。とはいえファーロングは、『ターミネーター2』でやり直したいことは「何もないですね」と話している。「もしかすると、いくつかはあるのかもしれないけど。もしも時間を戻せるなら、もっとお金を稼ぐと思う(笑)。実際のところ、やり直したいことはありません」。

その後、2019年7月に、ジェームズ・キャメロンは『ターミネーター:ニュー・フェイト』に、ジョン・コナー役としてファーロングが復帰することを正式に告知した。これを受けて、ファーロングは自身の心境を語っている。

「自分は恵まれていると思います。本当にうれしかったですよ。つまり…人生を前向きに進めようとしていた時に、良い電話をもらったんです。それに僕は、本来ならば他の『ターミネーター』にも出ているはずだったんですが、めちゃくちゃなことをしてしまいましたから。だから僕が言えるのは、すごく光栄だということ。戻ってこられて嬉しいです。(ジョン・コナーを)演じられて、本当に、本当に幸せです。」

Source: ScienceFiction.com

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

THE RIVER編集部。「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。国内舞台作品の執筆・創作にも携わっています。ビリー・アイリッシュのライブに行きたい。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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