『X-MEN』ジェームズ・マカヴォイ、MCU参戦の条件語る ─ 好きな映画は『エイリアン』、W杯日本勝利も祝福『東京コミコン2022』

『X-MEN』プロフェッサーX/チャールズ・エグゼビア役などで知られるジェームズ・マカヴォイが、『東京コミコン2022』2日目、11月26日(土)のセレブステージに登場。スムーズな進行と共に、様々なトークをたっぷりと展開した。
ジェームズ・マカヴォイが海外のコミコンに参加するのは極めて稀という。『東京コミコン』に参加を決めた理由について、「東京は素晴らしい場所で、来日する度にいつも楽しんでいます。日本のファンは礼儀正しいという話にも興味がありました。世界的に珍しいことです。いつか自分で確かめてみたいと思っていたので、東京コミコンは絶好の機会だと思いました」と明かした。
マカヴォイの一番好きなプロフェッサーXはどれ?
事前にTwitterでファンから集められた質問として、「『X-MEN』シリーズで一番好きなバージョンのプロフェッサーXはどれですか?」と尋ねられたマカヴォイ。「いい質問ですね。チャールズを演じるのはいつも楽しいですが、一番といえば『X-MEN:フューチャー&パスト』です」と答えた。
「スーパーヒーローであるだけでなく、精神的トラウマや薬物依存の問題も抱えていて、愛する友人たち、本質的にはファミリーのために自分自身を犠牲にするという、人生の大きな決断をする。スーパーヒーロー映画でありながら、演じがいのある役で楽しかった。1作目も面白かったし楽しかったけど、『フューチャー&パスト』はきっと一番興味深いチャールズになったかな」。続けて、「しかも、ウルヴァリンに“おとといやがれ(go fuck yourself)”って言えたし」と加えると、会場からは大きな笑いと拍手が起こった。
『スプリット』演技アプローチ
MCとの雑談で「日本に住みたい?」との話題になると、マカヴォイは「もちろん」「子どもたちが大きくなったらね」と答えて、再び会場を沸かせたマカヴォイ。続けて、「今日は『スプリット』のどの人格でここに来ましたか?」と、マカヴォイが多重人格のキャラクターを演じた作品に因んだ質問が。マカヴォイは「どの人格かって?オーウ!」と興味深そうにリアクションし、「今日は誰かな……、えーっと、ジェイドですね!」と回答。どんな人格かと尋ねられると、「女子高生で、TikTokでフィットネス動画をあげている」と説明した。
続けて、24の人格を持つキャラクターを演じるにあたってのアプローチ方法について、「24人格を持つ1人のキャラクター」または「それぞれ24人格分を個別に」、どちらの役作りを行ったのかという質問。マカヴォイは「24人格を個別ですね。それを1つの身体で分ける感じ」と答える。
「よく“どうやったのか”と聞かれるんですが、難しいことはしていません。難しいのは、1つのキャラクターを24通り演じるということ、その時間の兼ね合いを見つけること。でも僕は演じることが大好きだし、たくさんのキャラクターを演じられるなら、それは嬉しい。確かに24人格というのは多かったですけど、夢中になってやりましたよ」と演技アプローチ方法を解説したマカヴォイは、さらに続けて「それぞれの人格がなぜ誕生したのかを考えるんです。ケヴィンは人生がうまくいかずに生まれた。デニスは暴力問題で生まれた。信仰の問題でパトリシアが生まれた。ヘドリックは、両親からの虐待、その苦しみによって生まれた。そうやって、それぞれのキャラクターがなぜ誕生したかを考えて、どう演じるべきかを組み立てるんです」との具体例も語った。
舞台に来てくれる日本ファンへの感謝と『ペネロピ』
マカヴォイはこの頃、舞台出演に注力しており、イギリスで『シラノ・ド・ベルジュラック』に出演している。日本から観劇に出かけるファンも多く、マカヴォイは同作を映画化してみてはどうかとの提案を受けた。「映画化か!」と笑いながら、「どうでしょう。ピーター・ディングレイジがやられましたね」と、映画『シラノ』(2021)に言及。「ナショナル・シアター・ライブ」のような収録版も存在するとしながら、「これは言わなきゃ。日本からもたくさんの方がロンドン、スコットランド、ブルックリンまで観劇に来てくださっています。個人的に御礼を言わせてください。2回観に来てくださる方、2019年に一度こられて、2022年にまた来てくださった方もいます。心の底からありがとうございます」と謝辞を述べた。
2008年公開のクリスティーナ・リッチ共演作『ペネロピ』の名が挙がると、「その作品を出してくれてありがとう」と喜んだマカヴォイ。「あの作品は本当に楽しかったから嬉しいです。娘さんと一緒に観たというお声をよくいただきます。自分のボディイメージ(外見)に関するポジティブなメッセージがある映画です。面白いことに、定期的に僕のところに何度も意義が返ってくるような作品です」。