『トランスフォーマー』『G.I.ジョー』クロスオーバー映画、50対50じゃダメなんです ─ プロデューサー、「どうしようか」とお悩み中

『トランスフォーマー』シリーズ最新作となるアニメ映画『トランスフォーマー/ONE』が日本公開を迎えた。次なる『トランスフォーマー』実写作品は、同じくハズブロの玩具に基づく『G.I.ジョー』とのクロスオーバーとなる見込みだ。
ド派手なアクションが売りの二大フランチャイズが激突するということで、両シリーズのプロデューサーであるロレンツォ・ディ・ボナヴェンチュラは現在、どのような作品にすべきか鋭意準備中。米Colliderでは、“クロスオーバー”という言葉によって「神経質になってしまっている」と、慎重に取り組んでいることを語っている。
「なぜなら、クロスオーバーと聞くと、50対50のような感じになると思われがちでしょう。でも、こう考えるのは私だけかもしれませんし、間違っているかもしれませんが、50対50を試みてしまうと、逆にアンバランスに感じてしまうと思うんですよ。50%と50%ずつ説明描写をやっても、それは推進力のあるような十分な時間とはならないからです。」
トランスフォーマー勢とG.I.ジョー勢をいかに織り交ぜるか、そのバランス取りに苦労しているようだ。「この辺り、どうするかはまだわかりませんが、G.I.ジョーの動きもたくさんあるし、トランスフォーマーの動きもたくさんあるし、人間の動きもたくさんある。おそらく、三分の一、三分の一、三分の一かな。わからないですが、自ずと道が見つかる、というわけでもないんですよね」と、積極的に取り組んでいることを語っている。
またボナヴェンチュラは、「多くのフランチャイズ映画で最も難しいのは、登場人物の多さです」とも話している。「管理すべき登場人物が多ければ多いほど、本当に良い作品を作るのが難しくなっていく」。現在は、どのようなトーンやバランスでいくかという難題について話し合っているところだという。
ところで『トランスフォーマー/ONE』では、このクロスオーバー実写作品に向けて重大なヒントが得られたという。それは、ロボットのキャラクター描写には魅力があるということだ。『トランスフォーマー/ONE』では、オプティマス・プライムやメガトロン、バンブルビーたちの若き日々が丹念に描かれる。
このアニメ作品の高評価に手応えを感じたボナヴェンチュラは、「まだ企画開発の段階で、あくまでもまだ何も決まっていませんが」としつつ、「私が特に関心を持っているのは、実写でもっとロボット視点から描くべきということです」との希望も語った。これまでの実写シリーズでは主に人間キャラクターの目線で物語が進む部分が大きかったが、クロスオーバーでは彼らの感情もより豊かに描かれることになりそうだ。
映画『トランスフォーマー/ONE』は公開中。
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