【ネタバレ】「ザ・ボーイズ」シーズン4第4話の激グロシーンの裏側、製作者が明かす


「ザ・ボーイズ」シーズン4、シスター・セージのロボトミー手術がグロすぎる
「ザ・ボーイズ」シーズン4第4話『時の知恵』では、ヴォート社擁するヒーローチーム“セブン”の新入り、シスター・セージ(スーザン・ヘイワード)がとんでもない行動に出る。世界一賢い人間の称号を持つシスター・セージは、自分の脳が絶えず再生することを部屋に呼び出したディープ(チェイス・クロフォード)に打ち明け、一時的に別の人格になるために前頭葉の接続を切るようお願いする。
渋々同意したディープはアイスピックをシスター・セージの目頭にあわせ、ハンマーを使って奥まで突き刺す。これでは終わらず、「脳を掻き回して」とシスター・セージ。ディープはアイスピックをグリグリさせて、前頭葉の神経繊維を遮断することに成功した。

生々しい効果音も相まって、「ザ・ボーイズ」屈指のグロテスクシーンとなったこの場面、ショーランナーのエリック・クリプキは、着想時をこう振り返っている。「高学歴すぎて惨めな脚本家たちを集めて、世界一賢い人になるということがどんな気分かを想像させようとしたら、“そんなの恐ろしすぎる。幸せになるためなら、どんなことをしてでも数時間くらいバカになりたい”とすぐさま思うでしょう」。
脚本開発中、「彼女はハイにでもなっているのか。いったい何をしているんだ?」とシスター・セージの心情に寄り添ってみたクリプキはここで、自身が前々から興味を抱いていたロボトミー手術をひらめいたのだという。ロボトミー手術とは、脳の前頭葉の神経繊維を切断する治療法のことで、かつて世界各国で精神障害の症状を緩和するために行われていた。
「前頭葉のロボトミーのことで頭がいっぱいでした。だって、現実にあったことなんですから。今はあまり行われていないみたいですけど、50、60年代には、すごい数の処置が行われていたんです」とクリプキ。「処置を受けた人で最も有名なひとりがローズマリー・ケネディです」と語っている通り、ジョン・F・ケネディ元アメリカ合衆国大統領の妹、ローズマリー・ケネディは23歳の時にロボトミー手術を受けたことで知られている。しかし、ローズマリーは手術の後遺症により幼児化や人格の崩壊といった知的障害を負ってしまった。
「それが現実にあっただなんて、僕にとっては信じられなかった」と続けるクリプキは「だからこそ、それを見せたかったんです」と演出の意図を説明。「目を覆いたくなるようなものになると分かっていました」とも語り、「ザ・ボーイズ」にピッタリな演出だと確信していたという。
なお、スーザン・ヘイワード演じるシスター・セージの目にアイスピックを突き刺すシーンは、視覚効果によって再現されたものだそう。「アイスピックがスーザンの目に近づいたことは一度たりともありません」とクリプキは明かした。
「ザ・ボーイズ」シーズン4第1〜4話はAmazon Prime Videoで配信中。
▼「ザ・ボーイズ」の記事
『スーパーマン』劇場にホームランダー姿で現れた男、演者も感心「こういうの、イイね」 やるじゃん 「ザ・ボーイズ」ジェンセン・アクレス、「スパナチュ」メンバーとの再共演は「よその家のディナーに友人を招いたような感じ」 「いいかお前ら」 「ザ・ボーイズ」最終回ついに撮了 ─ 「涙が止まらない」キャストが報告「大好きだよ、クソ野郎ども」 2026年、いよいよ完結 それなら「ザ・ボーイズ」辞めてやる ─ シーズン1製作ウラでバトル「何のためにこのドラマやってると思ってるんだ」 絶対に譲れない戦いがそこにある 「ザ・ボーイズ」ホームランダー精神崩壊シーン「うわ、来たぞという瞬間だった」と俳優 キャラクターを決定づけた瞬間
Source:Variety