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ドナルド・トランプ大統領の暴露本がドラマ化、11月選挙直後に米放送 ─ 原作者は解雇の元FBI長官、実話映画の名手が描く

ドナルド・トランプ
Photo by Gage Skidmore https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/29496141543/

ドナルド・トランプ米大統領によって解雇された元FBI長官による暴露本『より高き忠誠 A HIGHER LOYALTY』(光文社)が、2020年11月下旬、アメリカ大統領選挙の直後にドラマ化され、米国にて放送される。

『より高き忠誠』は、就任直後のトランプ大統領に“忠誠”を求められ、のちに解雇された元FBI長官ジェームズ・コミーによる回顧録。大統領選に大きく影響を与えたといわれるヒラリー・クリントンの私的メール使用問題、大統領とロシアの関係といった“裏の顔”を暴きながら、トランプという人物について、自らの不当解雇について、そして自身の過去などが語られていく。

本書をドラマ化する『The Comey Rule(原題)』は全4時間、2夜連続のリミテッドシリーズとして米国で放送される。物語は2016年の大統領選とその余波に焦点を当て、いわゆる伝記作品ではなく、ジェームズ・コミーとドナルド・トランプの2人がいかに異なる性格と倫理を持ち、道を違えていったかを描くとのこと。権力構造の内部で何が起きていたのか、前例なきロシアの政治交渉にどう対処するのか、法の支配はどう機能するのか。わずか数ヶ月間に起こった人々の行動が、ある者を権威へと導き、ある者を失墜させ、そして現在の政治を形づくったのだ。

脚本・監督は『ニュースの天才』(2003)『アメリカを売った男』(2007)のビリー・レイ。『キャプテン・フィリップス』(2013)や『リチャード・ジュエル』(2019)などでも脚本を執筆した俊英だ。放送は「ザ・ラウデスト・ボイス ―アメリカを分断した男―」(2019)が記憶に新しい米Showtime。同作ではラッセル・クロウをFOXニュース創立者ロジャー・エイルズに“変身”させて話題を呼んだが、本作にも製作費4,000万ドルが投じられており、作品の質には期待が高まる。

ジェームズ・コミー役は「ニュースルーム」(2012-2013)「ゴッドレス -神の消えた町-」(2017)のジェフ・ダニエルズ、ドナルド・トランプ役は「ミスター・メルセデス」(2017-)のブレンダン・グリーソン。そのほか、ホリー・ハンターやマイケル・ケリー、ジェニファー・イーリー、スクート・マクネイリー、ジョナサン・バンクス、ウーナ・チャップリンという渋くも豪華、実力たしかな顔ぶれが揃った。

ドラマ『The Comey Rule(原題)』は2020年11月に米国放送。

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Source: Deadline

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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