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「このゲームが嫌われても構わない」『The Last of Us Part II』制作陣、野心的な企み語る

The Last of Us Part II(使用可)
©Sony Interactive Entertainment LLC. Created and developed by Naughty Dog, LLC.

傑作サバイバルアクションの決定版『The Last of Us』の続編『The Last of Us Part II』は、野心的な作品に仕上がっているようだ。米Wiredのインタビューにて、クリエイティブ・ディレクターのニール・ドラックマンと共同脚本家のハレー・グロスは、“嫌われても構わない”と豪語している。一体、どういうことなのだろうか……。

『The Last of Us Part II』は、謎の感染爆発によって荒廃したアメリカで、主人公ジョエルと少女エリーの危険な旅路が描かれた前作から5年後が舞台。エリーはジョエルと共に、ワイオミング州ジャクソンで平穏な日々を過ごしている。ところが、悲惨な出来事に襲われたエリーは復讐を果たすため、シアトルへと旅立っていく。

グロスは「ジョエルとエリーは、非常に物騒なことをこれまで何度もやってきた複雑なキャラクターなんですよ」と語っている。前作では、ジョエルがエリーを守るため、容赦なく周囲の人間を皆殺しにするなど、守られてばかりだったエリーもジョエルの危機を救うべく、手段を選ばず戦いに挑む姿が描かれた。「正義は、価値観次第ですよ」とドラックマンは言う。

そんなキャラクターを通して、続編ではプレイヤーの倫理観が問われるのだとドラックマンは説明している。エリーは心と身体を揺さぶる凄惨な出来事の連鎖の中、人生を狂わせた者たちに裁きを下すため、標的を一人ずつ追い詰めていく。「嫌悪感、罪悪感、屈辱感」など様々な感情がエリーの中を交錯するにつれて、怒りの矛先は無関係の人にまで及んでしまうのだ。誰彼構わず容赦なく殺していくエリーを操作することで、プレイヤーは「自分自身が卑劣な存在であるかのように感じることになる」という。ドラックマンは「感情移入して、彼らの行動を理解して欲しい」と呼びかけている。

加えて、グロスは「(前作では)エリーを遠い存在として認識していたプレイヤーも、彼女を身近な存在として感じることが出来るでしょう」とも語った。前作では心優しかったエリーだが、続編では復讐心から無慈悲な存在へと転化してしまう姿も描かれる。この感情を“怒り”と捉えるべきなのか、それとも“愛”と考えるべきなのかは不明だが、少なくとも誰にでも芽生える感情の一つと言えるのではないだろうか。また、今回は同性愛者としてのエリーの葛藤にまで踏み込んでおり、前作よりも多様性に満ち溢れたキャラクターに仕上がっているのもポイントだ。「エリーとして生きて、彼女の葛藤と夢に共感してください」。

本作のテストプレイを実施した時、どうやらドラックマンは手応えを感じたようだ。

「長い時間を掛けて作り上げたシーンをプレイして、激怒している女性がいたんです。その様子を見ていたら、思わず泣いてしまいました。彼女が泣いていたので。数分のシーンを長年かけて作った甲斐がありました。全てはこの感情を体験して貰うためだったんです。

とはいえ、感情移入させた結果、「このゲームを好きになれない人も現れるでしょうね」とドラックマンは予想している。「物語が向かう先、描かれるテーマ、愛するキャラクターたちの結末を好きになれない人もいると思う。“普通だった“と言われるのであれば、むしろ全力で嫌って欲しいですね」。

Source: Wired

Writer

Minami
Minami

THE RIVER編集部。「思わず誰かに話して足を運びたくなるような」「映像を見ているかのように読者が想像できるような」を基準に記事を執筆しています。映画のことばかり考えている“映画人間”です。どうぞ、宜しくお願い致します。

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