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『シックス・センス』は「シリアルキラーもの」になっていたかもしれなかった? ─『羊たちの沈黙』と超常現象をミックスする構想だった

シックス・センス
© Buena Vista 写真:ゼータイメージ

M・ナイト・シャマラン監督の出世作『シックス・センス』(1999)は今日もミステリー映画の傑作として映画史に名を刻んでいる。実はこの作品、シャマランは全く別のストーリーを考えていたそうだ。米Yahoo Entertainmentのインタビューにて語っている。

小児精神科医マルコム(ブルース・ウィリス)は少年コール(ハーレイ・ジョエル・オスメント)のカウンセリングと通して交流を深めていく。死者の姿が見えるコールの治療にあたりながら、自らの心も癒していくマルコムに予想もつかない事実が彼を待ち受けていた……。

『シックス・センス』は恐ろしくもどこか温かみのある作風と衝撃的な結末で、観たものの記憶に残るストーリーだ。しかしシャマランが当初執筆してたのは「シリアルキラー映画」的作品だったそう。「『羊たちの沈黙』やそのジャンルへの愛から生まれたものと、超常現象をミックスしたもの」とのことで、とても今からは想像がつかない。

「脚本に関する最初の話し合いの中では、幽霊が見える息子を持つ、犯罪現場の写真家がいたんです。こうして私の担当する部分が始まったのですが、途中でセラピストが出てくるアイデアを思いつきました。そして全部変えて、2つの家族に集中することにしました。」

結果として『シックス・センス』は世界興収6億7,200万ドル超の大ヒット作品となったわけだが、もし当初の「シリアルキラーもの」が世に出されていたらどのような作品になっていたのか観てみたい。またシャマランは、『シックス・センス』が公開された1999年を史上最高の年の1つと誇りに感じているようだ。

「『シックス・センス』と『マトリックス』『マグノリア』『アメリカン・ビューティー』『インサイダー』『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』。これらの映画は全て同じ年に公開され、世界中で著しく成功を収めました。映画産業がインパクトのある独自性に向けてギアを入れていたんですね。投機的脚本の市場でした。」

錚々たる名作と比べてもまったくひけを取らない『シックス・センス』。2023年4月に日本公開となる最新作『ノック 終末の訪問者』についてはキャリア最高の満足だと語っているが、こちらも同年公開の作品たちと肩を並べる存在となるだろうか。

Source:Yahoo Entertainment

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Yuka ShingaiYuka Shingai

携帯向け音楽配信事業にて社内SE、マーケティング業務に従事した後、妊娠・出産を機にフリーライターに転向。 映画とお酒と化粧品が好き。日課のオンライン英会話でもしょっちゅう映画の話をしています。

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