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コリン・ファレルとヴィゴ・モーテンセンが全シーン潜水 ─ タイ洞窟救出劇の映画化、撮影は「離れ業だった」

ヴィゴ・モーテンセン&コリン・ファレル&ジョエル・エドガートン
Photo by Joost Pauwels https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Viggo_Mortensen_A_(2020).jpg | Gage Skidmore https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Joel_Edgerton_by_Gage_Skidmore.jpg | Gage Skidmore https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/27995501294 | Remixed by THE RIVER

2018年にタイ北部で発生した洞窟遭難事故を題材にした映画『Thirteen Lives(原題)』では、ボランティアで駆けつけた洞窟ドライバーによる救出劇が描かれる。困難を極めた救出を主導したダイバー2人を演じるのはコリン・ファレルとヴィゴ・モーテンセン。監督のロン・ハワードによれば、2人は全潜水シーンをスタントマンによる助けを借りずに行ったという。

『Thirteen Lives』は、2018年6月23日の豪雨により継続的な浸水が続く洞窟に2週間以上閉じ込められていた、12名の地元サッカーチームの少年たちとコーチ1名が助け出されるまでの様子を描く1作。遭難報道がなされるや、イギリスから元消防士のリチャード・スタントンとITコンサルタントのジョン・ボランセン、2人の洞窟ダイバーが救出ボランティアとして現地入り。タイ王国海軍主導の下、世界各国から救助隊が派遣される中、13人の遭難者を発見したのは洞窟の水の世界を知るスタントンとボランセンだった。

映画ではヴィゴ・モーテンセンはスタントンを、コリン・ファレルはボランセンを演じることになるが、米The Hollywood Reporterでは、ハワード監督が2人の身体を張った真剣な取り組みを説明している。同事故を詳細に綴ったドキュメンタリー『THE RESCUE 奇跡を起こした者たち』(2022)では実際に救出に携わったダイバーたちの活躍や一人ひとりの性格などが紹介されていたが、モーテンセンとファレルは救出の真実を知る彼らとのマンツーマンレッスンに挑んでいたという。

「準備中は、(救出に携わった)実際のダイバーがいてくださり、撮影中は、特にヴィゴ・モーテンセンとコリン・ファレルが ── 他の方々もですが ── 彼らと一緒に訓練に励み、スタイルを真似ていました。毎日水中で、というのが数週間続きましたね。実際に実演したのは彼らなので、必要とされることは週末にも自主的に訓練されていましたよ。全ショットが彼らによるものです。洞窟ダイビングのテクニックとか、潜っている時の性格的なところも学んでいました。」

ハワード監督によれば、撮影は「実際の洞窟では出来なかった」という。事故が発生したタムルアン洞窟内部の構造は非常に複雑で、少年たちは入り口からおよそ5キロメートル地点の避難エリアで発見された。撮影では5つのタンクを建造することで救出劇の行われた洞窟が再現されたというが、こうした環境での撮影はハワード監督に自身の過去作の製作時を思い出させたようだ。

それでも離れ業であったことは間違いありません。『バックドラフト』での本物の炎ほど危険では無かったですけど、求めていた細かさや複雑さという点ではあの作品を思い出しました。あとは『アポロ13』で実際にやった無重力撮影のことも。宇宙飛行士の訓練用や科学者の実験用で使われる嘔吐彗星とも呼ばれているKC-135(航空機)で上空まで飛んだことがあるのですが、その時の影響みたいなところが似ていて。[中略]こうした物理的な映画作りの大変さは本作でもありました。」

本作には、モーテンセンとファレルのほかにダイバー役として、ジョエル・エドガートンやトム・ベイトマン、ポール・グリーソンらが出演。2022年8月に米劇場で期間限定公開された後、Amazon Prime Videoで世界配信開始となる。

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Source: THR,Variety

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SawadyYOSHINORI SAWADA

THE RIVER編集部。宇宙、アウトドア、ダンスと多趣味ですが、一番はやはり映画。 "Old is New"という言葉の表すような新鮮且つ謙虚な姿勢を心構えに物書きをしています。 宜しくお願い致します。ご連絡はsawada@riverch.jpまで。

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