Menu
(0)

Search

『ザ・バットマン』ペンギン役コリン・ファレル、別人すぎて現場で気付かれなかった【インタビュー】

ザ・バットマン
© 2021 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & © DC

全く新しいバットマンが始動する。『ダークナイト』トリロジー以来となるバットマン単独映画『THE BATMAN-ザ・バットマン-』が、2022年3月11日(金)に公開される。

バットマンの世界でよく知られるキャラクターたちも多く登場する本作。腐敗するゴッサム・シティでは、妖しきキャットウーマンや、最狂の知能犯リドラーに加え、犯罪紳士ペンギンことオズワルドも登場する。

ずんぐりむっくり姿で知られるペンギンだが、今作で演じるのはコリン・ファレル。特殊メイクによって、全くの他人と見紛うような中肉中背のペンギンに変貌している。

THE RIVERでは、ペンギンを怪演したコリン・ファレルへインタビュー。あまりの変貌ぶりに現場で共演者から気付かれなかったというエピソードや、今後決定しているというペンギンのスピンオフドラマについても尋ねた。

『ザ・バットマン』10連続インタビューの第4弾。ロバート・パティンソンポール・ダノマット・リーヴス監督へのインタビューと合わせてお楽しみいただきたい。

『THE BATMAN-ザ・バットマン-』ペンギン役コリン・ファレル インタビュー

──まずは基本的な質問となりますが、ペンギン/オズ役に惹かれた理由はなんですか?もともとこのキャラクターはお好きでしたか?

僕はアダム・ウェストのドラマシリーズを観て育ったので、ペンギンは好きなキャラクターでしたね。バージェス・メレディスは『ロッキー』でも大好きでした。当時、僕は10代でしたね。確か11歳か12歳か、それくらいだったかな。ティム・バートンの『バットマン』映画2本も大好きになりました。だからダニー・デヴィートのペンギンはかなり印象に残っていて、大好きでしたよ。

でも、だからといって(自分が演じることに)ナーバスにはなりませんでした。ちょっとは不安だったかもしれませんけど、それよりもワクワクしましたね。マット・リーヴス監督から、ペンギン役をお願いしたいかもって話を頂いた時は、もう相当目が眩みました。もはやファンみたいに。

そりゃあ僕だって20年も役者をやっているわけですけれど、自分の中にまだ子どもの部分があって、どうしても興奮しちゃうことがあるんですよ。それで今回は貴重で、大人として仕事をしつつ、子どもとしてはしゃぐっていう感じでした。いやぁ、興奮しましたね。

 ザ・バットマン
© 2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & © DC

──今作では、特殊メイクで完全に別人のように変貌していますよね。正直言って、初めて予告編映像を観たときは、あなただって気づかなかったほどです。実際に撮影現場でも、周りに気付かれなかったとお聞きしましたが……?

そうなんですよ。ジェフリー・ライト(ジェームズ・ゴードン役)がね、僕に気付かなくって(笑)。撮影現場で彼のところに行って、30秒くらい喋っていたんです。「調子どうですか」とか「会えて嬉しいです」みたいな。それから彼がどこかに歩き去ったと思ったら、2分後に戻ってきて「コリンですか?」って(笑)。「そうですよ」って言ったら「(絶句するように)うーわ……!」って。

僕もそこまで(気付かれない)とは思いませんでした。みんな、事前のイラストを見たりとか、説明とかされたりしていると思っていたんですけど。でも彼はしばらく会話までしていたのに、僕だって分からなかったみたいです。

つまり、僕は完全に溶け込んでいるってことですよ。役に消えているというか。自分でも予告編映像を観て、変な感じでした。自分じゃないんですから。全くわからないでしょう?(役や作品に)深く溶け込んでいくというのは面白かったです。考え方によっては、抑制されていると思うかもしれないですけれど、実際は真逆で、完全に自由でした。演じていて、すごく自由な感覚がありましたね。

──特殊メイクや衣装のおかげで、ペンギン役への理解も深まりましたか?

はい。その通りです。特殊メイクや衣装があって初めて、この役の持つ力が分かったというか、全てが繋がった感覚です。どうやるか、どう動くべきか、シーンをどう組み立てるかがね。それまでは全て、単なる構想でした。まぁ、役者として最初はいつもそんな感じで、まずは想像や脚本上の素材から初めていくわけですけれど。ただ、オズがどんな人物で、自分として何ができるか、ということを見出すのには苦労しました。

ある日、ロサンゼルスのワーナー・ブラザースでメイクのテストをやったんですけれど、そこにはマイク・マリーノというメイクアップ・デザイナーさんと6人のスタッフさんがいて、衣装があって、そこでチームとしてまとまったんですね。みんなでワクワクして、ちょっと不安にもなりながら、4〜5時間くらいかけて(メイクや衣装を)試したんです。そこで全てがシックリきた。自分たち独自のものができそうだと初めて勇気が沸いて、役に繋がれた感覚があったんです。それまで頭の中にあったものが、腹落ちしたという感じですね。自分の姿が消えていくほどに納得感が生まれたというのは皮肉ですよね。

──スーパーヒーロー映画への出演は『デアデビル』(2003)以来、およそ20年ぶりですね。僕は『デアデビル』が今でも大好きです。あの当時から今にかけて、スーパーヒーロー映画にまつわる環境や評判の変化について、どう見られていますか?

まず、すごく多様化(multiplex)しましたね。マーベルが創り上げたシステム、様々なキャラクターが別のキャラクターの世界に登場するという相互参照的なやり方が、アベンジャーズを集結させた。その後にDCが続いてね。最近『ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット』を観たんですけれど、すごく美しかった。とてもオペラ的で、壮大で、夢のようでした。それでいて、それぞれが異なる度合いで地に足着いている。共感できる人たちばかりだし、彼らの行動を観て我々も自分たちを再認識できる。スーパーヒーローの世界という幻想的な観点を維持したり、時には拡張したりしながらも、以前の僕たちではもしかしたら出来ていなかったような形で、しっかり地に足着けていると思います。現実離れした人たちが、この世界で我々に混じって躍動していると、そう信じているからこそ、スーパーヒーロー映画はうまくいっているのだと思います。

──過去にも実写で演じられたペンギンですが、あなたが独自に加えたかった新たな要素はありましたか?

いえいえ、そんなことはありません。何か客観的にゴールがあったということはなくて、(過去の役者たちとの)差別化とか、新しいことをやるというつもりはありませんでした。ただ脚本に忠実にやって、マット(監督)としっかり話してという感じ。今作はやっぱりマットのもので、脚本家と監督である彼の頭から生まれたものだからです。今ごろ、彼はロサンゼルスで(編集用の)モニターと格闘していると思いますよ。マットこそが、今作における“オズ”の魔法使いですから、僕はただ彼の持つキャラクター像や設定に委ねただけです。僕の方から違うことをやってやろうという思いはありません。ただ彼が作ったものに、最高の形で息を吹き込んだだけです。

脚本の時点で非常にしっかりしたキャラクターでした。とても脆く、人間臭く、残酷な世界が生み出した男で、だからこそ危険な野望を植え付けられたのでしょう。それで、差別化するために違うことをやりましょうという話はしませんでした。脚本に忠実にやっています。

──「ヒーローとはヴィランがいてこそだ」という考えがあります。ペンギンとバットマンの関係性について、どうお考えですか?

(ヒーロー対ヴィランといえるほどの関係性が)まだそこまでありません。今作はその始まりという感じ。劇中では彼(バットマン)にも会うし、映画の終わりまでには毒気も生じているでしょうけれど。実は僕もまだ映画を観ていないのですが、観ていたとしても、うまい回答がありません。客観視が難しいからです。

とにかく、今作は彼らの「初期」が描かれるんです。ペンギンの場合は、犯罪者としての始まりの日々というわけではないんですが、その「途中」という感じ。まだ頂点には到達しておらず、目標に届いていない。今作で僕が出ているのは5〜6シーン、もしかしたら7シーンほどですが、オズの世界の導入篇という感じです。だから、これからどうなっていくのかが楽しみですね。

──HBO Maxではペンギンのスピンオフシリーズも動いているそうですね。『スカーフェイス』風になると言われていますが、今教えていただけることはありますか?

あぁ、『スカーフェイス』大好きなんですよ。まさにオペラ的。現在、脚本が執筆中です。ドラマは全部で8〜10時間になると思います。まだわからないですけど。パイロット版の脚本と、バイブル(※作品の細かな設定などをまとめた“大元”となるもの)が、ちょうど今書かれているところで。僕もまだ第1話の脚本も読めていないのですが、今後数ヶ月で目を通せるはずです。2022年のどこかで撮影開始が出来たらいいな。

──つまり、あなたがペンギン役を続投していくということですよね?

そうです。はい。その通り。

──楽しみです!

ありがとう。僕も楽しみです!このキャラクターを演じるのがすごく楽しかったから、もっとやりたいんです。今作では出方が決まっていて、5、6シーンのみの導入篇でしたから、8〜10時間かけて彼をじっくり描くなんて、楽しみすぎますよ。

DC映画『THE BATMAN-ザ・バットマン-』は2022年3月11日(金)に全国公開。

Writer

中谷 直登
中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

ドゥーム・パトロール シーズン1

しくじりヒーロー奮闘記「ドゥーム・パトロール」、奇抜すぎる世界観ながら愛されるワケ ─ トラウマと向き合う者たち、DCドラマの新境地

スモール・アックス

ジョン・ボイエガ、レティーシャ・ライト出演、魂の人間ドラマ「スモール・アックス」 ─ 歴史を動かした「小さな斧」たちの闘志とは?

ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密

【予告編考察】『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』鍵を握るキャラ、決戦の行方、秘密を徹底予想 ─ 『ハリポタ』との繋がりに迫る

ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密

これを読めば『ファンタビ』最新作の準備は万端、『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』を観る前にシリーズ前2作をおさらいしよう

ヴェノム レット・ゼア・ビー・カーネイジ

【考察】『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』クレタスの独房の壁、スパイダーマンやモービウスを示唆?360度動画とブルーレイ映像特典から考える

「ザ・ネバーズ<シーズン1>パート1」

「ザ・ネバーズ<シーズン1>パート1」能力者バトルを描く『X-MEN』の系譜継いだSFアクション ─ HBOの新たな自信作、魅力を大解剖

ドゥーム・パトロール

【ご招待】DCドラマ「ドゥーム・パトロール 」THE RIVER独占オンライン試写会に100名様 ─ はみ出し者たちの新ヒーロー・チーム活躍のアクションドラマ、当選者には特別プレゼントも

ガンパウダー・ミルクシェイク

【レビュー】『ガンパウダー ・ミルクシェイク』両極端MIX、カッコよくてカワイくてヤバイが混ざった刺激的な一杯

Ranking

Daily

Weekly

Monthly