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『マイティ・ソー/ラブ&サンダー』ジェーンの乳がん闘病は映画化されるか ─ タイカ・ワイティティ監督「個人的に大好きなストーリー」

ナタリー・ポートマン
Photo by Gage Skidmore https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/48470988352/

『マイティ・ソー』シリーズの第4作となる『マイティ・ソー/ラブ&サンダー(原題:Thor: Love and Thunder)』では、ナタリー・ポートマン演じるジェーン・フォスターがシリーズに復帰し、ムジョルニアを手にしてソーとして活躍することになる。クリス・ヘムズワース演じるソーと、初めての“ソー2人体制”だ。この新展開を、脚本・監督のタイカ・ワイティティはどのように捉えているのか。

2015年、女性版ソーとなってコミックに登場したジェーンは、乳がんを宣告され、ひとりの人間として病と闘うことにもなっていた。闘病のかたわら、ジェーンはムジョルニアを振るい、ヒーローとしてアスガルドや人々のために戦うのである。ソーとしてのパワーは、ジェーンを病の苦しみから一時的に解放することになる。しかし人間としてのジェーンの肉体は、がんに蝕まれたままだ。

Varietyの取材にて「このストーリーを映画にも採用しますか?」と問われたワイティティ監督は、物語への関心をはっきりと示した。

「コミックでも非常に力のある部分ですよね。彼女(ジェーン)の中で2つの戦いが同時に起こっていて、すごく良いと思います。個人的には大好きなストーリーですよ。ただ、最終的に映画に入るかどうかはまだ分かりません。ストーリーを丸ごと取り入れるかは分からないんです。撮影の中で変わることもあるし、編集で変わることもあります。“乳がんのエピソードはカットしよう”とかね。どこかを変更することになるでしょうし、もしかすると、彼女は元気なままかもしれませんよ。」

監督はあくまでも明言を避けながら、このエピソードを映画化することには積極的であるように思われる。とはいえ、「元気なままかもしれません」とも述べられているように、実際の物語は作品を観てのお楽しみだろう。ワイティティ監督の手がけた前作『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017)でさえ、実際に蓋を開けてみるまで、作品の内容はほとんど分からなかったのだ。

ちなみにジェーン役のナタリー・ポートマンは、2019年7月のサンディエゴ・コミコンで『マイティ・ソー/ラブ&サンダー』の製作が正式に発表された際、ステージ上でハンマーを持ち上げてみせた。ところが「The Tonight Show Starring Jimmy Fallon」にて語ったところによると、ナタリーは「ストーリーは知っていましたが、(ソーになることが)計画されていたなんて知らなかった」とコメント。リハーサルなしでハンマーを持ち上げることになり、「すごく緊張しました。重いんですね」と語っている。

ワイティティ監督は『ラブ&サンダー』の脚本の進捗状況については正確なところを明かしていないが、どうやらストーリーの枠組みはすでに出来上がっている模様。その全貌は、すでにナタリーには伝えられているようだ。

映画『マイティ・ソー/ラブ&サンダー(原題:Thor: Love and Thunder)』は2021年11月5日に米国公開予定。

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Sources: Variety, The Tonight Show

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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