「一流シェフのファミリーレストラン」マーカスについて語りたい ─ 繊細でこだわり派のペストリー・シェフを推す

ディズニープラスにてドラマシリーズ「一流シェフのファミリーレストラン(原題:The Bear)」シーズン3が好評配信中だ。魅力的なキャラクターに事欠かない本シリーズだが、今回はライオネル・ボイス演じるマーカスの魅力や、シリーズ内での成長・変遷についてご紹介したい。

故郷シカゴにて、亡き兄マイケルの遺したレストラン“The Beef”を建て直すべく、星付きレストラン出身のシェフ、カーミー(ジェレミー・アレン・ホワイト)が、クセもの揃いの仲間たちと奮闘する「一流シェフのファミリーレストラン」。2024年9月に発表となる第76回エミー賞で「SHOWGUN」の最多ノミネート25部門に続き、コメディ部門としては史上最高の23部門ノミネートを果たしている。

気性が激しく、すぐ怒鳴り喚き散らすキャラクターたちの中でも、比較的穏やかで、どちらかというと怒鳴ったりしない(他キャラクターと同様、Fワードは多い)のが、パンやデザートを担当するペストリー・シェフのマーカスだ。シーズン2の第4話「Honewdew」は、カーミーの図らいにより、マーカスがデンマーク・コペンハーゲンに赴き修行に臨むエピソード。他と比べ、比較的怒号が響かない、癒し系エピソードにてライオネルもエミー賞のノミネートに名を連ねている。


もっとも、マーカスも随分個性が強い人物だ。マクドナルドでアルバイトしていたところを、生前のマイケルに誘われ、The Beefで働くようになったマーカスは、まさに「気は優しくて力持ち」タイプ。病に倒れた母親を献身的に看病し、世界のトップレベルを知るカーミーに刺激を受け、日夜デザートの創作に励む繊細な感性の持ち主だが、こだわりが強すぎて周りが見えなくなることも、空気が読めないこともたびたび。シーズン1の第7話「Review」で、殺気立っているカーミーに最後のダメ押しをしてしまうのもマーカスだった。

米Deadlineのインタビューで、「受け身というわけではないけれど、優しい心を持つマーカスをどのように成長させていったのですか」と問われたライオネルは、意外にもマーカスを「優しいとか受け身だとは思いません」と評している。
「自分のことしか気にしない人だな、と正直思っています。話しかけたら答えてくれる人だし、その状況で問題に向き合うつもりがないわけではないんです。自分の世界に入り込んでいるから、そうする理由がないだけで。彼が遅れをとっているときを除いては、キッチンの向こう側で生じる温かい料理をめぐる衝突は、彼の元には届かないんです。シーズン3の時点では、彼は威厳を求めて努力するところまで内面が成熟しました。」

カーミーのような天才肌ではないが、情熱を注げるものにはとことん尽力するマーカス。自分の強みを活かしゾーンに入り込む様をつい応援したくなるし、シーズン3で直面する試練でも、努力に裏打ちされた穏やかで強靭なメンタルが発揮されていた。

その成長の一助となったのは、コペンハーゲンで出会ったルカ(ウィル・ポールター)の存在が大きい。キッチンに並んでペストリー生地を準備しながら、ルカがこれまでのキャリアや道のりを語るシーンは金言だらけ。ある程度のところまで熟達すれば、スキルよりも、世界に、自分に、そして他者に心を開くことが重要だ、そうすれば周囲に恵まれると説くマーカスに、ピンとこないながらも受け止めようとするマーカスの表情が微笑ましい。ちなみに、ポールターもゲスト男優賞部門にてエミー賞にノミネートされている。
自分にも相手にもオープンであれ……というのは、シリーズを通して掲げられているメッセージだ。一番手になることよりも、他者と競争ばかりするよりも、大事なことがあることを悟っているマーカスは、頼もしいシェフへと急成長しているし、そのマインドを見習いたいとも思う。彼が作るデザートや、リサーチがてら頬張るお菓子も美味しそうなのでぜひ注目してほしい!
「一流シェフのファミリーレストラン」はディズニープラスのスターで独占配信中。
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Source:Deadline



























