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【ネタバレ】『サンダーボルツ*』例のセリフ、言った俳優本人は気づいていなかった ─ セバスチャン・スタンはちゃんとわかっていた

サンダーボルツ*
(c) 2025 MARVEL

この記事には、『サンダーボルツ*』のネタバレが含まれています。

サンダーボルツ
©2025 MARVEL

「左から失礼」

『サンダーボルツ*』に登場するイースターエッグのひとつが、MCUファンにはおなじみ「左から失礼(On your left)」だ。

映画の序盤、OXE社の資料庫で(ヴァルの思惑により)対面したエレーナとUSエージェント/ジョン・ウォーカー、ゴースト/エイヴァ・スターは、戦いののち、どこからか現れたボブとともに、実は焼却炉だった庫内から脱出しなければならなくなる。ゴーストの能力を封じる音波を止めるべく、機械を破壊しようとしたジョンが口走るのが「左から失礼」だ。

サンダーボルツ*
(c) 2025 MARVEL

このセリフ、もともとは『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(2014)の冒頭で、サム・ウィルソンに対してスティーブ・ロジャースが放っていたもの。のちに『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)でも、塵と消えていたスーパーヒーローたちの復活を告げる言葉として、サムが再びこのフレーズを口にした。

そのサム・ウィルソンがキャプテン・アメリカとなった今、「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」(2021)でキャプテン・アメリカに一時就任したジョンに「左から失礼」というセリフを与えているところがシニカルだが、演じたワイアット・ラッセルはこのことに気づいていなかったらしい。

Entertainment Weeklyでは、「左から失礼」に言及されるや「えっ、“左から失礼”? それってどこで言ってた?」と困惑。インタビューに同席していたウィンター・ソルジャー/バッキー・バーンズ役のセバスチャン・スタンが、「たぶん君たちが資料庫にいるところ」と正確に教えている。さすがはキャプテン・アメリカの親友である。

「ああ、ああ、そうだ、あれを壊したときか」と思い出したラッセル。もっとも、このセリフは撮影後にアフレコで追加されたものだったらしい。「あのセリフ、言いたくなかったんですよね」と正直に語っている。「アフレコのときに、ジェイク(・シュライアー監督)がなにか必要だと思って追加したんです。だから何にもつながっていない、ただ間を埋めるためのセリフなんですよ」。

流れとしては唐突な一言とあって、演じるラッセルには違和感があったのだろう。しかし、この言葉はMCUの歴史につながっていたのである。スタンが「そういうふうに捉えてもらえて嬉しい」と言うと、ラッセルも「そうだね、ありがとう」と重ねた。「つまり、僕よりもずっと注意深く見てくれたってことだから」。

映画『サンダーボルツ*』は公開中。

Source: Entertainment Weekly

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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