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【ネタバレ】「THE LAST OF US」第5話、最強の感染者・ブローター驚愕出現の裏側 ─ 40キロ超のスーツで再現した迫力と恐怖

The Last of Us
Photograph by Liane Hentscher/HBO

この記事には、「THE LAST OF US」第5話『耐えて生きぬけ』のネタバレが含まれています。

The Last of Us
Photograph by Liane Hentscher/HBO

ドラマ「THE LAST OF US」第5話『耐えて生きぬけ』でジョエル(ペドロ・パスカル)とエリー(ベラ・ラムジー)は、ヘンリー(ラマー・ジョンソン)&サム(キーボン・ウッダード)という兄弟と知り合う。キャスリン(メラニー・リンスキー)率いるレジスタンスのお尋ね者である4人は協力し、地下トンネルを利用してカンザスシティーから脱出することに。計画は順調に進むかのように思えたが、脱出の手前でレジスタンスに追い詰められてしまう。

しかしキャスリンがヘンリーを殺そうとした瞬間、炎上した家の地下トンネルから感染者の大群が出現。これまでに登場したランナーやクリッカーだけでなく、感染第4段階のブローターも現れ、レジスタンスやエリーたちに襲い掛かる。ブローターはキャスリンの右腕・ペリー(ジェフリー・ピアース)の首を軽々ともぎ取り、その驚異的な強さを見せつけるのであった。

原作ゲームで最強の感染者といわれるブローターを再現するにあたり、ガウアーは以前一緒に仕事した英国人スタントマン、アダム・バジルを起用。身長180cmのバジルは、ブローターにぴったりの「体格、ガタイ、体力」を備えていたという。ガウアーはインタビューにて、ブローターのスーツ製作の裏側を次のように明かしている。

「我々は彼(バジル)の体の模型を持っていたので、その上にモデリング粘土でブローターの人工装具を形成しました。発泡ゴムと発泡ラテックスで鋳造したもので、非常に軽量です。上半身、頭、腕、脚など別々のパーツに分けて成形、鋳造されています。これらのパーツすべてを組み立てるチームもいました。背中と腰にはファスナーがついていて、これを使って2つのパーツをつなげました。このようなヒダ状の菌糸がファスナーやホックを隠しているんです。」

生存者を襲う夜のシーンにおいては、ブローターをより不気味に見せるための工夫も施されている。ガウアーはスーツにヌルヌルした潤滑剤を何度も重ね、菌糸の部分を目立たせるようにしたという。

「スーツはとても柔らかいのですが、すごくヌルヌルして濡れています。彼(バジル)をゲル状の液体で覆い、すべての菌糸に光沢を与えたんです。小さなトゲやとがった毛がたくさんあり、まるで小さな菌が外に出てくるみたいでした。形が見えるようにするには、光沢で覆わなければならなかったんです。シルエットの形がわかるように、絶えずグロスを塗ってテクスチャーを作り込んでいきました。」

感染第4段階であるブローターは、貫くのが非常に困難な厚い菌類に包まれ、他の感染者より一回り大きな体をしている。ゆえに、完成したスーツの重さは40kg以上にもなったという。このスーツの準備と感染者全員のメイクアップのため、65人から成る特殊メイクチームを結成し、約5時間かけて完成させたそうだ。

The Last of Us
Photograph by Liane Hentscher/HBO

「THE LAST OF US」の制作現場では、衣装ひとつをとっても、デザインから質感に至るまであらゆる要素が考え抜かれている。こうしたディテールへのこだわりが、ゲームの実写版としてまれにみる完成度の高さを実現したといえるだろう。

Source:Variety

Writer

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KyokoKyoko Okajima

アメリカ留学、大手動画配信サービスの社員を経て、ライターに転身。海外ドラマが大好きで、永遠のNo.1は『ブレイキング・バッド』と『ベター・コール・ソウル』。

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