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【ネタバレ】「THE LAST OF US」第8話、ついにゲームのジョエル役トロイ・ベイカー登場 ─ でも最初は「誰ですか?」と思った

The Last of Us
Photograph by Liane Hentscher/HBO

この記事には、「THE LAST OF US」第8話『困っている時は』のネタバレが含まれています。

The Last of Us
Photograph by Liane Hentscher/HBO

第8話で重体のジョエル(ペドロ・パスカル)を置いて食料調達に出かけたエリー(ベラ・ラムジー)は、ある生存者グループの男ふたりに出会う。ひとりは、グループを率いる牧師のデビッド(スコット・シェパード)。そしてもうひとりが、ベイカー演じるジェームズだ。

ジェームズはゲームにも登場するキャラクターだが、当初ベイカーはどんな人物かピンとこなかったようだ。共同クリエイターのクレイグ・メイジン&ニール・ドラックマンから同役をオファーされたときは、まず「ありがとうございます」と感謝するも、「ジェームズって誰ですか?(笑)」と尋ねたという。

それでもベイカーが役名を聞いて喜んだのには理由があった。どうやらドラマ版では感染者を演じるものと予想していたようだ。「僕はクリッカー役になると思っていたんです。だから、これはアップグレードですね(笑)。とても嬉しかったです。そしてジェームズの脚本を読んだとき、“よし、いいチャレンジだ”と思いました」。

「自分が演じる悪役を、悪役じゃないように見せるのが好き」というベイカーは、ジョエル&エリーの敵にあたるジェームズに、深みを与えることを意識したそう。「“どうすれば彼(ジェームズ)を単なる子分じゃない存在にできるのか?デビッドの‘チンピラ1号’ではなく、物語に深く関わる存在にするにはどうしたらいいか?”と自分に問いかけました」。

The Last of Us
Photograph by Liane Hentscher/HBO

またベイカーは、「物語を通して出会うすべてのキャラクターが、ジョエルやエリーの反映だと理解するのが重要」との見解を述べ、例として牧師のデビッドは「大切な人を守るためなら何でもする」という点でジョエルの反映だと指摘。そしてジェームズもそのひとりであり、決して根っからの悪人でないことを強調した。

「僕から見るとジェームズはいい奴で、彼にとっても、この世界は厳しいものだったのです。そしてこの人たちを見てみると、約束の地だと思ってやって来たのに、一度の厳しい冬で最悪の姿に変わってしまいました。このエピソードは、人間だれしも、一日の出来事によって自分自身の最悪のバージョンになり得るのだという、よい教訓になったと思います。」

原作とドラマ版どちらにおいても、ジェームズはデビッド率いるカルト的グループのひとりであり、エリーに首を刺されて死ぬ最期も同じ。しかしゲームでは単なる忠実な子分だったのに対し、ドラマ版のジェームズはデビッドのリーダーシップに疑問を持つなど、新たな側面が与えられている。見事な翻案とベイカーのこだわりの役作りがあったからこそ、より奥深いキャラクターになったのではないだろうか。

Source:Deadline

Writer

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KyokoKyoko Okajima

アメリカ留学、大手動画配信サービスの社員を経て、ライターに転身。海外ドラマが大好きで、永遠のNo.1は『ブレイキング・バッド』と『ベター・コール・ソウル』。

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