「THE LAST OF US」撮影現場では「ゾンビ」と言ってはいけないルールがある

人気サバイバル・アクションゲームの実写化ドラマ「THE LAST OF US」の撮影現場では、“ゾンビ”というワードが禁句扱いになっていたようだ。シーズン1で計4エピソードの撮影監督を務めたエベン・ボルターが、米The Creditsに明かしている。
「撮影現場でZワード(=ゾンビ)を言うのは禁じられていました。禁止用語のようなものだったんです」と語ったボルター。その理由として、本作がゾンビドラマではなくヒューマンドラマであることを挙げた。
「彼らは感染者です。我々はゾンビ番組をやっているわけではありません。もちろん、緊張感を高める演出やジャンプスケアはありますが、番組の本質はキャラクターたちです。感染者は彼らが対処しなければならない障害物なのです。」
本作は、寄生菌の感染爆発によって文明が崩壊した世界で、生存者のひとり・ジョエル(ペドロ・パスカル)と、寄生菌の抗体を持つ少女・エリー(ベラ・ラムジー)の危険な旅路を描く物語。謎の寄生菌に侵された人間は総称して“感染者”と呼ばれ、他の人間を襲いかかり菌を感染させる。その形態は感染の段階によって異なり、第3段階は“クリッカー”、第4段階は“ブローター”など、それぞれ名前が与えられている。
もっともゾンビの定義は「何らかの力によって死体のまま蘇った人間」。これは「THE LAST OF US」の感染者にも当てはまりはするが、ファンなら“ゾンビ”禁句のルールに従いたいところである。
ちなみに、同じく頑なに「ゾンビ」と言わないドラマ作品には、「ウォーキング・デッド」(2010-2022)がある。同作では“ウォーカー”をはじめとして、“dead(死人)”、“rotter(腐人)”、“biter(噛む者)”など、“ゾンビ”以外の様々な呼び名が用いられている。人間を襲う死者がはびこる世界を舞台にしていても、「THE LAST OF US」や「ウォーキング・デッド」のように人間ドラマを重視した作品は“ゾンビ”という言葉を避けたい傾向にあるのかもしれない。
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Source:The Credits